「この10年で一気に拡大する市場」 三菱子会社が78億円出資、運転支援ソフトの豪企業と資本提携
三菱電機モビリティが、わき見や居眠りといったドライバーに起因する交通事故を防止するための運転支援システム「DMS」ソフトウェアを手掛ける豪シーイングマシーンズと資本業務提携した。4000万ポンド(約78億円)を出資し、19.9%の株式を取得する。 【関連写真】顔向きや視線などを高精度で検出するのがシーイング社の強み 23日に発表した。三菱は出資により、シーイング社とDMSの共同開発を進め、注力する電動化/ADAS(先進運転支援システム)事業の拡大につなげる。ドライバーの体調異常などをカメラと解析技術で検知する三菱の強みと、顔向きや視線などを高精度で検出するシーイング社の強みとを組み合わせたシステムの実現を目指す。 DMSは現状、高級車を中心に搭載が進んでおり、2025年で世界の新車販売の20%強を占める規模になるという。欧州では26年から新車への搭載が義務化されるなど搭載車はさらに拡大するとにらむ。35年には新車の7割超を占めると予測し、「DMSはこの10年で一気に拡大する市場。先手を打っていく」(三菱電機モビリティの東田篤武経営企画部長)と意気込む。 シーイング社は24年6月期で売上高5780万ポンド、従業員は24年6月末時点で421人。
電波新聞社 報道本部