北アフリカ・リビアへのサッカー遠征で相次ぐ“事件”…先月のナイジェリア代表に続いて今回はベナン代表「警察官に殴られた」「あの国はまだ安全じゃない」
政情不安が続くリビアへの遠征で、今回はベナン代表が被害を被った。 西アフリカのベナン代表は18日、アフリカネーションズカップ予選D組最終節でリビア代表と対戦。アウェイゲームを0-0で凌ぎ、首位ナイジェリア代表に次ぐ2位で本大会出場を決めた。 チーム一行のベナン帰国後、2018年W杯でナイジェリア代表を率いた経験も持つドイツ人指揮官、ゲルノト・ロール監督がフランス『Canal+』でチームの暴行被害を訴えた。 「試合終了後、選手たちにスタンドから瓶が投げつけられ、私の元にいるチュニジア系のコーチは人々から追いかけまわされ、そしてリビアの警察官が私たち全員に殴りかかってきた」 無論、これらは全てリビアでの出来事。勝てば逆転での予選突破に可能性があったリビア陣営のイライラが試合後に爆発した格好か。 「数名の負傷者がいる。そのチュニジア系コーチは肩に大きなアザができ、選手数人とチーム関係者も被害に遭ったのだ。試合はうまくいったが、試合後の全てが大惨事だった。あの国はまだ安全とはほど遠い」 また、アウグスブルク所属のベナン代表エース、FWスティーヴ・ムニエも「困難に見舞われながらもアフリカ杯出場を掴んだことを誇りに思う。ただ、リビア国民から非常に無礼な扱いを受けたことは見逃せない。リビアはまだ紛争状態だ」とコメントした。 リビアは、先月も対戦国との間で大騒動。 当地に空路で遠征したナイジェリア代表一行が、当初の着陸予定だった空港にたどり着けず。何らかの指示により航路上で着陸許可が取り消され、目的地変更で着陸したのは半機能不全の空港…水も食料も支給されないなか、この空港で14時間軟禁されることとなった。 結果的にチーム一行はリビアを脱出…リビアvsナイジェリアは開催されず、アフリカサッカー連盟がナイジェリアの不戦勝(3-0)を決定。リビア当局は関与を否定しつつも、「前回のナイジェリア戦でリビアチームが酷い扱いを受けた」などと聞くに堪えない主張を並べた。 日本の外務省はリビアについて、「危険レベル4(退避勧告)」「どのような目的であれ渡航しないでください」としている。
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