「私が盗んだ、もうおしまいだ」-大谷選手の元通訳が賭け屋に吐露
(ブルームバーグ): 米大リーグ、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手の水原一平元通訳に対する米連邦検察当局の訴追請求状は、元通訳が賭博で膨らんだ借金の返済のためどのように大谷選手から1600万ドル(約24億5000万円)余りを詐取したかについて詳細を示している。
大谷選手の元通訳、水原一平氏を詐欺罪で刑事訴追-米司法省
ロサンゼルス連邦地検のマーティン・エストラーダ検事正が公表した36ページにわたる訴追請求状のポイントは以下の通り。
消えた1600万ドル
銀行の記録によると、2021年11月から24年1月にかけてブックメーカー(賭け者)に1600万ドル余りが送金された。
訴追請求状によると、21年12月から24年1月までの約2年間に約1万9000回の賭けが記録に反映されており、1日平均では約25回行われていた。1回の賭け金は約10ドルから16万ドルで、平均はおよそ1万2800ドルだった。
当局によれば、水原元通訳は大谷選手の野球関連の報酬が振り込まれる口座から直接送金した。元通訳が行った賭けは野球に関するものではなかったようだとしている。
信用貸し
訴追請求状によれば、水原元通訳の携帯電話のテキストメッセージは元通訳が21年9月に違法なスポーツ賭博に手を染めたことを示しており、すぐにかなりの額を失い始めたという。しかしブックメーカーは元通訳の借金が100万ドルを超えても賭け金の限度額を引き上げ続けた。
22年11月14日の元通訳のブックメーカー宛てメッセージ:「私はスポーツベッティングがひどく苦手だ。そうでしょう?(笑)また貸していただけますか?ご存じのように、私が支払わないのではないかと心配しなくていいですよ!」
水原元通訳はブックメーカーに限度額の引き上げを求め続けた。22年12月9日のメッセージ: 「最後の200を増やしてくれませんか? 母に誓って、これを最後に米国に戻って返済します。何度もお願いしてすみません・・・」