【秋華賞】課題を乗り越えたクリスマスパレードがG1獲りに挑む
秋華賞 クリスマスパレード 伊藤祥徳調教助手 ――前走の紫苑ステークスは、1分56秒6という中山芝2000のコースレコードタイムで優勝しました。レース内容を振り返ってください。 【秋華賞】オークスのリベンジへ!指揮官が語るステレンボッシュの勝算 伊藤助手(以下、伊):勝ち方の中身が良かったことが1番ですね。自分の競馬の形にハメ込んで、展開利ではなく自分の力で勝ち切った点が評価できると思います。実績のある中山で、ポジティブなイメージを持って秋初戦を迎えられたことも良かったと思いますし、先々に向けて良いスタートを切れました。 レコードタイムに関しては狙って出したというものではなく、良い走りをした結果として付いてきたものですからね。紫苑ステークスだけでなく秋の中山は速い時計が出ていましたが、故障馬が増えたという話も聞いていません。安全で綺麗な馬場を整えてくれた馬場造園課の皆さんの努力の賜物でしょう。 ――この中間の過ごし方を教えてください。 伊:前走後はノーザンファーム天栄へ放牧に出しました。レース後も大きな疲れは見られませんでしたが、まずはしっかり疲れを取ってもらいました。秋華賞へ向かう過程をオーナーサイドと相談して、牧場で調整してもらってから栗東へ輸送する形を取ることになりました。10/2(水)に美浦へ移動して、10/3(木)に栗東へ輸送します。その後は日曜日と水曜日に時計を出してレースに臨む予定です。 ――前走時と比較して状態面はどのような印象をお持ちですか。 伊:この中間は跨っていないので見ただけでの印象になりますが、更に良くなっていると思います。デビュー間もない頃は精神面でナーバスなところを見せていましたが、いろいろな経験を積みながら成長してきました。 10/2(水)に美浦に戻ってきたときは精神的に余裕を持って歩いている感じで、佇まいからも自信が溢れている雰囲気がありました。こちらが与えた課題を乗り越えてきた経験値が、精神的な余裕や自信に繋がっているんでしょう。 ――京都初参戦です。京都芝2000という舞台適性への見通しは。 伊:これまでの走りを考えるとこのコースは合うと思いますし、一線級のメンバー相手でも互角に渡り合える舞台だと思っています。 ――トライアル勝ち馬として牝馬三冠最終戦に臨みます。レースへ向けて意気込みをお願いします。 伊:この取材を受けている時点では、まだ栗東へ輸送していませんが、ハイレベルのG1で強敵相手に戦うためには、向こうでの過ごし方が大きなポイントになると考えています。環境の変化に戸惑って平常心を保てないようでは好勝負は厳しいでしょうし、これまでの経験を生かして環境の変化にも対応できる適応能力を見せてくれれば、十分勝負できると思っています。 クリスマスパレードがこの壁を乗り越えられるように、馬の様子をしっかり見ながら厩舎スタッフ一丸となって調整していきます。
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