【アンケート結果発表!】TAB読者が選ぶ、2023年のベスト展覧会
5位:「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ」(アーティゾン美術館)
5位は、アーティゾン美術館の3フロアにまたがる全展示室を使った「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ」。約150点の石橋財団コレクションに、国内外の美術館や個人コレクションからの作品を加えた264点が集結。抽象絵画の流れを俯瞰できる貴重な機会となりました。 「抽象絵画の種類と量が多く、空間として圧倒された」 「展示の量、質に圧倒されました」 「若干多すぎて疲れるほどボリューミーで、抽象画の系譜をキュビスムなどを通して近代から現代までみれる、非常に稀有な展覧会だった」 と、コメントでは作品ボリュームへの嬉しい悲鳴が目立ちました。担当学芸員・新畑泰秀のインタビューは抽象絵画入門にもおすすめのインタビューです。 以上、5位までの展覧会を紹介しました。ここからは惜しくもランキングからは外れたいくつかの人気展覧会もコメントとともに紹介します。
「顕神の夢 - 幻視の表現者 - 村山槐多、関根正二から現代まで」(川崎市岡本太郎美術館ほか)
「観てるだけで脳が焼き切れそうな展示。言い方が良くないけど気持ち悪さというか…あちら側の世界が見えてしまった人・扉を開けてしまったの表現物を見ただけでコレなので作者自身の精神どうなってるんだ。図録を開くのが少し怖い。それだけインパクトのある展覧会だった。このテーマを選んで展示作品を選定したキュレーターさんに賛辞を送りたい」 *本展は2024年1月5日~2月25日にかけ碧南市藤井達吉現代美術館に巡回予定。
ジャム・セッション石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン(アーティゾン美術館)
「待望の山口晃の大規模個展。所蔵作品と、現代作家とのコラボレーションという企画がよい。双方の作品への解釈が広がった。山口晃の個展でしか見られない大規模なインスタレーション作品も全身を使って体感できるもので、見ごたえがあった」
芸術家たちの南仏(DIC川村記念美術館ほか)
「19世紀末~20世紀前半位までの南仏で制作された作品を一気に見られて面白かった。戦争に翻弄される芸術家たちの話など今考えさせられる内容で興味深かった」
「さばかれえぬ私へ Tokyo Contemporary Art Award 2021-2023受賞記念展」(東京都現代美術館)
「この展示を見る前と後で不可逆的な変化が自分に起きたと感じる。表現方法も展示構成も圧倒的で、いちばん人に伝えたくなった展示だった」