データが示した「本当に注目を集めた春ドラマ」ランキング、2位は『アンチヒーロー』。最下位は?
日テレ苦戦の春ドラマ、増加数最下位は『街並み照らすヤツら』
増加数最下位となったのは『街並み照らすヤツら』。同作はお気に入り登録者数自体が少なく、第5話放送直前の5月25日に同作最高の11万人に達し、しばらくそのままで推移した後、第9話放送直前の6月22日に10.9万人に減少。26日には10.6万人と、とてもプライム帯ドラマのドラマとは思えない数字だ(実際、多くの深夜ドラマのお気に入り登録者数を下回る)。 企画の立ち上げからクランクインまでわずか1カ月という急造作であり、放送開始まで2週間を切る4月18日までTVerの作品ページすら存在しなかったあたりからも“突貫工事”ぶりがうかがえたが、それにしてもSixTONESのメンバー主演でここまで伸び悩むとは。 タイトなスケジュールの中で放送まで漕ぎつけた制作陣・出演者には同情するが、急造作なりのクオリティだったことは否めず、はたして無理をしてまで実現させる企画だったのか。当初予定されていた作品がキャンセルとなった事情を含め、いろいろと考えさせられる結果である。
春ドラマで強かったのはテレビ朝日とTBS
このランキングからは、春ドラマは視聴率だけでなくTVerにおいてもテレビ朝日とTBSが強く、一方で日本テレビは(『花咲舞が黙ってない』は視聴率のみ健闘したが)厳しい結果にあったことがわかる。とくにテレビ朝日のゴールデン・プライム帯ドラマは「世帯視聴率は強いものの配信は弱い」傾向が強かったこともあり、『Destiny』と『Believe』の成功は特筆すべきところ。 夏ドラマは、TVerで累計7300万回超えという歴代最高の再生数を叩き出した『silent』のチームが再集結した月9『海のはじまり』(フジテレビ系)が控えていることも話題だが、フジテレビはまた新記録を打ち立てるだろうか。
2024年GP帯春ドラマTVerお気に入り登録者数「増加数」ランキング
1位 『Destiny』(テレビ朝日)+98.4万 2位 『アンチヒーロー』(TBS)+81.3万 3位 『9ボーダー』(TBS)+79.6万 4位 『Believe-君にかける橋-』(テレビ朝日)+77.4万 5位 『366日』(フジテレビ)+76.0万 6位 『ブルーモーメント』(フジテレビ)+74.0万 7位 『アンメット ある脳外科医の日記』(フジテレビ)+71.1万 8位 『Re:リベンジ-欲望の果てに-』(フジテレビ)+67.6万 9位 『くるり~誰が私と恋をした?~』(TBS)+58.0万 10位 『イップス』(フジテレビ)+50.7万 11位 『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ)+50.5万 12位 『ダブルチート 偽りの警官 Season1』(テレビ東京)+35.9万 13位 『ACMA:GAME アクマゲーム』(日本テレビ)+28.4万 14位 『ミス・ターゲット』(テレビ朝日)+25.3万 15位 『特捜9 season7』(テレビ朝日)+11.8万 11位 『街並み照らすヤツら』(日本テレビ)+11.0万 【調査方法】 ドラマ放送前の4月3日時点のお気に入り登録者数と、その作品においてもっとも多かったときの数字(最終回を迎えると登録解除が増えるため)とを比較し、どれだけ増加したかをランキング化(筆者調べ) 【新城優征】 ドラマウォッチャー。俳優インタビュー、Netflix配信の海外ドラマの取材経験などもあり。
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