のん主演&堤幸彦監督&柚木麻子原作『私にふさわしいホテル』公開決定!のんらのコメントも到着
柚木麻子の同名小説を、堤幸彦による監督で主演にのんを迎えて実写化した映画『私にふさわしいホテル』が12月より公開されることが決定。本作のティザービジュアルが解禁された。 【写真を見る】"文学史上最も不遇な新人作家"に扮するのは『さかなのこ』は天真爛漫な主人公を演じたのん 本作は単行本「終点のあの子」でデビューし、2015年「ナイルパーチの女子会」で山本周五郎賞受賞、高校生直木賞を受賞した柚木の“いちばん危険な作品”とも言われる同名小説を実写化したドラマチックコメディ。文学史上最も不遇な新人作家が出版業界に逆襲を図る姿を描いていく。文壇の裏側に迫るリアリティとスピード感あふれる展開、力強さと繊細さが入り混じる破天荒な主人公の魅力がたっぷり詰まった本作で、激しくもチャーミングな主人公、加代子を演じるのは『さかなのこ』(22)などの作品で知られ、アーティストとしても活躍するのん。そんな彼女と初タッグを組むのは、ドラマ「ケイゾク」、「池袋ウエストゲートパーク」や「TRICK」シリーズ、「SPEC」シリーズなどの演出を手がけてきた堤。出版業界で不遇の新人作家がいかにして文壇を変えていくのかをコミカルかつドラマティックに描いていく。さらに本作は、加代子が憧れるホテルとして、2024年2月に惜しまれながら全面休館を迎えた「山の上ホテル」で撮影が行われた。 新人賞を受賞したものの、大御所作家の東十条宗典の酷評により、華々しいデビューを飾ることなく、小説を発表する場も得られなかった不遇な新人作家、加代子。“この恨み、晴らさいでおくべきか”と決意しながら憧れの「山の上ホテル」に宿泊する加代子の部屋の上階に泊まっていたのはなんと東十条だった。加代子は大学時代の先輩で編集者の遠藤の手引きによって東十条の執筆を邪魔し、締切日に文芸誌の原稿を見事落とさせることに成功。だがここからが加代子の更なる不遇と試練の始まりだった…。加代子VS東十条の因縁の対決は、誰にも予想できない方向へと突き進んでいく。 今回解禁されたティザービジュアルは、のん演じる加代子が小説を書いている1シーンを表現。舞台は昭和。レトロな衣装に身を包み、デスクの前で思案する、まるで“先生”のような佇まいが映しだされ、さらに「山の上ホテル」のロゴもあしらわれている。 加代子を演じたのんは「加代子のような役柄は、いままで演じてこなかった力強さがあり、無理矢理にでも自分の道をこじ開けて進むところは共感を覚えました。この作品を現場にいる全員が面白がって作っている充実感に満ちていて、映画の現場って本当に最高だな!と嬉しい気持ちでした」とコメントし「たくさんの人の元気と勇気を引っ張り上げる光になると思います」と完成への期待を募らせる。一方の堤は「なんとも面白カワイイちょっとせつない映画ができてしまった!」と作品の出来上がりに自信を見せ、初タッグになったのんについては「なにを着てもどんな格好でも(笑)、のんさんは素敵な存在感の演技をする。こぼれそうなメヂカラ、大したマジックだ」と絶賛。さらに本作をいち早く鑑賞した原作者の柚木は「デビューしたばかりの頃の自分を重ねて何度も泣きそうになりましたが、書店員さんの機嫌を必死にとる場面では、本当に涙がこぼれました」と映画の印象を語った。 話題作に次々と出演し、映画界で存在感を放つのんにとって新境地となりそうな本作。今後の続報からも目が離せない! ■<コメント> ●のん(加代子役) 「とてもやりがいのある作品でした。加代子の野心は手段を選ばない破天荒なもので、敵も味方も自分の目的のために仲間に取り入れていく姿はもはや清々しいと思いました。この荒唐無稽で強引、爽快な物語はたくさんの人の元気と勇気を引っ張り上げる光になると思います。撮影は本当に楽しかった!加代子のような役柄はいままで演じてこなかった力強さがあり、無理矢理にでも自分の道をこじ開けて進むところは共感を覚えました。この作品を現場にいる全員が面白がって作っている充実感に満ちていて、映画の現場って本当に最高だな!と嬉しい気持ちでした。堤監督はカリスマ的存在だと思います。私も兼ねてより堤作品に出てみたいな、堤作品のなかに入りたいなと願っていたので、夢のひとつが叶ったような感銘がありました。なのですごーーく緊張しましたし、浮き足立たないようにクールな自分を保ち、ポーカーフェイスで撮影期間を乗り切りました。台本で読んだシーンを色々な形で想像して臨むものの、思わぬ演出でびっくりさせられて毎日毎シーンわくわくしていました。P.S.現場で堤監督の駄洒落を聞けるのが楽しかったです」 ●堤幸彦(監督) 「原作が面白すぎるので、役者やスタッフと映画ならではの面白ポイントを探りながら、そしてなんとリアル山の上ホテルのロケとかがんばりながらわいわいとやっていたら、なんとも面白カワイイちょっとせつない映画ができてしまった!これはしかし主演ののんさんの力に拠るところも大きい。なにを着てもどんな格好でも(笑)、のんさんは素敵な存在感の演技をする。こぼれそうなメヂカラ、大したマジックだ。ぜひ劇場でご覧あれ。いい気持ちになれますよ」 ●柚木麻子(原作) 「映画化のお話を聞いてとても嬉しかったのですが、加代子を演じても嫌われない俳優さんが日本にいるのかな?という懸念と、山の上ホテルさんから撮影許可がでるかという不安はありました。けれどその不安は杞憂に終わり、のんさんの不敵な佇まい、そして山の上ホテル。デビューしたばかりの頃の自分を重ねて何度も泣きそうになりましたが、書店員さんの機嫌を必死にとる場面では、本当に涙がこぼれました。山の上ホテルが休館となった2024年のクリスマスシーズンにぴったりな、華やかでちょっと苦くて、とびきりおもしろい文壇ピカレスクコメディになっています!」 文/スズキヒロシ