月収40万円のキャリア妻、夫の死を乗り越え、子も立派に成人したが…65歳で涙する「唖然の遺族年金額」
夫婦共働きが増えていますが、突然、夫(妻)が亡くなったら……2馬力で描いていた人生設計が一気に崩れ白紙に。そんな窮地を救ってくれるのが「遺族年金」です。ただ複雑怪奇な日本の公的年金制度。しっかりとルールを知っていないと、想定外のことにまた窮地に陥ることも珍しくないようです。 【早見表】年金に頼らず「1人で120歳まで生きる」ための貯蓄額
夫を亡くしたキャリア妻…遺族年金に救われる
年金には頼らない…29.0% これは内閣府が行った『生活設計と年金に関する世論調査』で、「老後の生活設計の中での公的年金の位置づけ」の質問に対する、18~29歳の回答。「公的年金にはなるべく頼らず、できるだけ個人年金や貯蓄などを中心に考える」が24.7%、「公的年金にはまったく頼らない」が4.3%、合わせて29%が、年金に依存しない老後を見据えていました。 この傾向は若い世代ほど強く、たびたび報道される年金不安から、「自分の身は自分で守る」という自衛の思いが大きくなったからでしょうか。逆に年齢があがるほど、年金に依存する傾向は強くなっていきます。 【年齢別年金に対する意識「老後の生活設計の中での公的年金の位置づけ」】 18~29歳:24.7% / 4.3% 30~39歳:25.9% / 1.9% 40~49歳:15.0% / 1.8% 50~59歳:9.6% / 0.6% 60~69歳:7.2% / 0.7% 70歳以上:4.5% / 1.7% ※数値左より「年金にはなるべく頼らない」の割合/「年金にはまったく頼らない」の割合 このように、年齢によって年金への関わり方や考え方は変わるものの、「あってよかった……」というのも公的年金なのかもしれません。 20年前に夫と死別したという、今年、65歳になった女性も公的年金に救われたとか。亡くなった夫は大学の同期で33歳で結婚。男児2人を授かり、夫が亡くなった45歳のとき、長男は10歳、次男は8歳だったといいます。 夫は心臓発作による突然死。何の前触れもなかったため、悲しみよりも驚きのほうが強かったといいます。 ――夫が突然いなくなったショックも大きかったですが、子どもをひとりで育てていくことの不安のほうが大きかった 夫婦共働き。お互いに万が一のことがあった場合の備えもしていましたが、医療保障のほうを厚めに、死亡保障についてはおまけ程度。どちらかが働けなくなった場合についてはイメージしていましたが、どちらかがいなくなることは、まったく考えていなかったといいます。 2馬力でこなしていた子育てが1馬力に。金銭的にも不安が募るなか、あってよかったと実感したのが「遺族年金」でした。