問われているのは県議会の存在意義だ かみ合わぬ百条委巡る議論、県民連合は憤る「鹿児島県警の答弁と一緒だ」 週明けにも設置求め決議案提出へ
「少し調べれば分かるようなことも答弁しない」「どこが誠実な対応なのか」。鹿児島県警の相次ぐ不祥事を巡り、県民連合の秋丸健一郎議員(霧島市・姶良郡区)は19日の県議会代表質問で、県公安委員長と県警本部長の議会に臨む姿勢をただした。 鹿児島県議会 どうする百条委設置 県警不祥事調査は7時間に及んだが…「当事者」不在、疑念払拭できず 一部自民県議は「議会の任務は真相究明ではない」
本部長の過去の答弁が事実と食い違っていると指摘し、「議会の重みをどう考えているのか」と追及。本部長はいつもよりしっかり前を向いて答えたが、秋丸氏は割り切れない様子。普段やじを飛ばさない同僚議員も「そんなことで納得できるか」と声を響かせた。 調査特別委員会(百条委員会)については「いま立ち上げないと県民は失望する。議会の存在意義に関わる」と議場へ訴えた。終了後、「設置議論は平行線でかみ合わない。県警の答弁と一緒だ」。まず議員一人一人が議会の重みを感じてほしいと言いたげだった。 ◇本部長答弁受け「真相解明されていない」 鹿児島県議会の野党系会派、県民連合は19日、県警の相次ぐ不祥事を巡る調査特別委員会(百条委員会)設置を求める決議案を週明けにも議長に提出する方針を固めた。同日の県議会9月定例会の代表質問に対する野川明輝県警本部長の答弁を踏まえ最終判断した。 福司山宣介会長は取材に、「一連の事案が真相解明されていない。罰則のある百条委でうそ偽りのない議論をし、県警の信頼回復にもつなげたい」と説明した。
百条委を巡っては、県民連合が6月に議会運営委員会で設置を提案。9月11日の議運委で会派間の意見がまとまらず見送りとなったが、福司山会長は取材に、代表質問を見て動議や決議案提出を判断するとしていた。 現時点では設置を見送るとの結論を出した最大会派の自民党県議団は、決議案などが出された場合は改めて対応を確認する方針。同様の結論になるとの見方が強い。 議会事務局によると、決議案は議長に提出された後、議運委で取り扱いを話し合うことになる。10月9日の定例会閉会までに本会議にかけられるとみられる。
南日本新聞 | 鹿児島
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