「防衛装備移転三原則」運用指針見直し 「日本もネガティブリスト方式に変えるべき」高橋洋一が指摘
数量政策学者の高橋洋一が11月8日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。「防衛装備移転三原則」の運用指針について解説した。
円安で輸入に関して当初の予定より少なくなる ~輸出もすれば問題ないのだが
飯田)防衛装備品の輸出に関し、「何とか進めないと」と言われていましたが、協議が一時ストップしていました。「政局に絡んで」というところもあったようですが、どうご覧になりますか? 高橋)与党では、公明党が反対してしまうのですよね。防衛費を増額するので、輸入しなければいけないのですが、想定金利(積算金利)は多分、為替レート110円ぐらいだと思うのですよ。 飯田)計算する際には。 高橋)それがいまは150円ぐらいになっているので、予算と比べて輸入品が「グッ」と縮まってしまうのです。でも、輸出すれば関係ありません。どんな企業もそうですが、輸入だけではなく、輸出を合わせるのが普通です。そう考えると、両方のバランスがある方がいろいろな意味で楽なのです。
武器輸出三原則で事実上、輸出できなかった ~武器を輸出し、その国の防衛力が高まると戦争の確率は減る
飯田)日本の場合、いままでは「武器輸出三原則」がありました。かなり厳しかったので、「事実上は無理だった」というところもありますが。 高橋)「無理だった」と言うけれど、お隣の韓国はすごく出していますよね。 飯田)戦車など。 高橋)「日本の居ぬ間に」という感じで。日本は利益を失っています。「輸出はいけない」と言うのですが、武器を輸出してその国の防衛力が高まると、戦争の確率は減るのです。そういうことまで考えた方がいいと思います。「とにかく輸出はダメだ」とは思わない方がいい。 飯田)大きなところで言うと、オーストラリアへの潜水艦の輸出が難しかった。インドに対して水陸両用機を出そうという話も頓挫しています。 高橋)普通に輸出して、それを何に使うかはその国の問題です。教条的に考えない方がいいと思います。