【気象解説】山形などで記録的な雨…今後は? 関東では広い範囲で「雷」か
日テレNEWS NNN
25日は山形県など各地で記録的な雨が降っています。今後の雨について、気象予報士の木原実さんが解説します。
■24時間で7月1か月分の雨量が…
木原実さん 気象予報士・防災士 「25日午後4時50分時点で山形県内には活発な雨雲がいくつもあり、遊佐町や酒田市のあたりは今、小康状態となっていますが、『大雨特別警報』が山形県内(遊佐町・酒田市)に出されていて、線状降水帯も一時期、(庄内・最上)に発生していました。その影響もあって、各地で記録的な雨が降っています」 「酒田市では24時間で7月1か月分と同じくらいの雨が降っています。どばっと降るのは非常に危険です。またほかにも数地点で24時間雨量の1位を塗り替える記録的な雨が降っています」 ──川などには近づかず、命を守る行動を取ってほしいと思いますが、25日はなぜ東北地方でこんなに雨雲が発達したのでしょうか? 木原さん 「まさに梅雨末期といってもいいような状況です。25日の天気図を見てみると、(東北に)梅雨前線が停滞しています。そして太平洋高気圧の縁をまわって、温かく湿った空気がどんどん流れ込んでいます。そういう状況にあります。太平洋高気圧の回転方向は時計の針と同じですが、前線上に低気圧があります。この低気圧というのは反時計回りをしています。つまり、低気圧と高気圧の風が日本列島に集まって梅雨前線付近に流れ込んでいるという状況になっています。これが今回の大雨の原因の1つと考えられます」 「この後、この低気圧が25日夜に北日本に流れ込んできます。これからの雨の降り方ですが、今、いったん小康状態になっています。それが夜になるとまた活発になってきます。北日本の日本海側はどんどんと断続的に激しい雨が降る状況になってきます。特別警報も出されていますが、そのような状態が25日夜に続きますので、最大級の警戒が必要となります」
■関東は広い範囲で発雷予測
──この不安定な天気というのは26日も続くんですか? 木原さん 「26日も続きます。特に関東地方は25日午後4時50分時点で雷雲が非常に発達しています。こういった状況の中、東京、神奈川、埼玉、群馬、栃木には竜巻注意情報も出ていて、警戒が必要です。これが26日にかけてどうなるかというと、発雷確率を見てみると、関東地方の広い地域で70%以上の確率で雷が発生する予想となっていますから、25日夜もそうですが、26日も午後を中心に気象状況や空模様の変化には十分な注意が必要です」