『不死身ラヴァーズ』 見上愛 × 佐藤寛太、両想いになると消えてしまう!?
【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1179回】 シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。 【写真全14枚】見上愛 × 佐藤寛太、好きを諦めない! ほか 今回は5月10日に公開された『不死身ラヴァーズ』と『恋するプリテンダー』をご紹介します。
『不死身ラヴァーズ』 松居大悟監督、10年間温め続けた企画が実現!
高木ユーナの同名漫画を実写映画化した『不死身ラヴァーズ』。手がけたのは、『ちょっと思い出しただけ』など、枠にとらわれない自由な作風で国内外から高い評価を受ける松居大悟監督。原作に魅了された松居監督は、10年もの間、実写映画化を熱望。その思いが実を結び、「好き」という気持ちを全肯定した新世代の恋愛映画が誕生しました。
『不死身ラヴァーズ』のあらすじ
幼少期に出会った少年・甲野じゅんを“運命の相手”だと信じて探し続けている、長谷部りの。中学生の時、りのは後輩で陸上選手のじゅんを見つけて大喜び。自分の想いを熱烈に伝え続ける。最初こそ戸惑っていたじゅんだったが、いつしか、りのの真っ直ぐさに惹かれて2人は晴れて両想いに。 ところが両想いになった瞬間、じゅんは跡形もなく消えてしまった! その後も、りのは何度も「甲野じゅん」を見つけては、恋に落ちる。“運命の相手”に全力で自分の気持ちを伝え続ける、りの。それでも両想いになると、彼はやっぱりこの世界から消えてしまい……。
『不死身ラヴァーズ』のみどころ
主人公・長谷部りのを演じたのは、本作が映画単独初主演となる見上愛。「好き」という想いを胸に、真っ直ぐに迷いなく突き進んでいく女性を好演。溢れんばかりの生命力がスクリーンから伝わってきて、エネルギッシュな彼女の姿に魅了されてしまいます。 りのの“運命の相手”甲野じゅん役は、劇団EXILEに所属し、着実に俳優としてのキャリアを築いている佐藤寛太。高校の軽音部の先輩、車椅子の男性、クリーニング店の店主……。「甲野じゅん」でありながら、まったく違ったキャラクターの「甲野じゅん」を演じ分けるという、ほかの作品では見られないであろう荒技(!?)を披露。演技巧者ぶりを発揮しています。 共演に青木柚、前田敦子、神野三鈴、大関れいかなど、松居組ではおなじみの顔ぶれが揃っているのも嬉しいところ。全力で無防備すぎるラブストーリーに華を添えています。 そして、登場人物たちの心情に優しく寄り添うような主題歌が作品に彩りを与えているのも、見どころならぬ聴きどころですよ。