情報拠点担い1世紀 一関市立図書館 記念式典で決意新た【岩手】
一関市教委主催の「一世紀を超えて成長する一関市立図書館記念式典」は9日、同市大手町の一関文化センターで行われた。関係者が1924(大正13)年の創立・開館から100周年を迎えた一関図書館など市内8図書館の歴史を振り返り、地域における情報拠点の役割を担う決意を新たにした。 関係機関・団体からの招待者や事前公募した市民ら約420人が出席。開式前にオープニングとして喜多流関謡会が祝謡「高砂」「老松」を響かせ、一関図書館で活動する朗読サークル「ふくろうの会」の二階堂美惠代表が同市在住の作家で同館名誉館長を務めた故及川和男さんの作品「イーハトーヴ通信」の一部を朗読。さらに、市内の箏奏者・二階堂しづえさんとフルート奏者・千葉富美さんが「春の海」を合奏した。 式典で佐藤善仁市長は、日本の公共図書館の先駆けともいわれる青柳文庫を開設した青柳文蔵の生誕の地が同市にあることや、県内の公立図書館の中でも一関地方における図書館の歴史は古いことを紹介し「図書館は生涯学習を支える基幹施設として持続可能な学びの場でなくてはならない。皆さんの期待に添えるよう引き続き努力していく」と式辞。来賓を代表し森本晋也県立図書館長が達増拓也知事の祝辞を代読した。 今回の記念事業の一環として同市ゆかりの造本作家・デザイナー故駒形克己さんが手掛けたタペストリーが披露され、時枝直樹教育長が白鳥と数字の100をモチーフにしたデザインと制作の背景を説明した。