非常に強い台風10号(サンサン) 山口県は30日暴風域に フェリー欠航、JR計画運休も
非常に強い台風10号(サンサン)への警戒が県内で強まっている。果樹の生産農家は強風対策に追われ、檜皮(ひわだ)ぶき屋根の全面ふき替え中の国宝・瑠璃光寺五重塔(山口市香山町)では、四方を覆う工事用シートの一部が外された。 台風10号(サンサン)最新情報 同市文化財保護課によると、瑠璃光寺五重塔の工事用シート撤去は26日に施工業者が着手。強風による足場の倒壊を防ぐためで、台風の接近までにできるだけ外し、通過後に再び取り付けるという。 交通機関への影響も出始めている。周南市と大分県国東市を結ぶ周防灘フェリー(周南市)は28日夜から30日まで欠航。柳井市と松山市を結ぶ防予フェリー(柳井市)も30日から31日朝にかけて欠航する。周防大島町や岩国市でも離島航路の欠航が決まっている。JR西日本中国統括本部は29日夕以降、台風の進路や勢力次第で在来線を運休する可能性があるとしている。柳井市のやまぐちフラワーランドは29日の通常休園に続き、30日も休園する。 下関地方気象台は、台風10号は30日の朝から昼過ぎにかけて県内に最接近し、県全域が風速25メートル以上の暴風域に入ると見込む。29日正午からの24時間最大降水量は県全域で300ミリと予想。警報級の暴風、高波、大雨、高潮への注意が必要と呼びかけている。
中国新聞社