患者さんへの「返し」を意識…ヒコロヒーさん番組に結実 芸人しながら看護師、太陽の小町・つるさん
高齢者とのコミュニケーションを面白おかしく
夜間は看護師3人体制で、約30人の入院患者のお世話をしています。そのほとんどが70歳以上の高齢者で、バイト中に芸人気質が生きていると感じることが多々あるといいます。 「けっこう口の悪い人が多いんです(苦笑)。高齢になると感情の起伏も激しくなるので、自分の思い通りにいかなかったときに暴言を吐かれることもありますし、嫌味を言われることもあります(苦笑)」 そんなシーンでも、芸人として活動するつるさんは、「いかにこの場を面白おかしく乗り切れるか」を考えるそうです。 「どんな時でも、つい笑ってしまうような返しをしようと意識しています。そもそも関西人なので、キツイ冗談には同じレベルの冗談を返すことが当たり前という環境で生きてきたというのもあると思います(笑)」 一方で、「ごくまれに、患者さんに冗談が通じなくて怒らせてしまうことがあるので、その時は反省します」と苦笑します。
嫌味返しの才能が生きた?「いじわる選手権」
そんな「返し」を意識してきたことが、ひとつの大きな仕事につながりました。それが、深夜のバラエティ番組『キョコロヒー』(テレビ朝日)内の「いじわる選手権」です。 視聴者から寄せられた、誰かに言われたいじわるに返す「いじわるフレーズ」を考える企画で、毎回つるさんのピリリとした回答が光ります。 このコーナーが生まれたきっかけは、ルームシェアをしているヒコロヒーさんとの何気ない会話でした。 「ある日の夜、いつものように過ごしていたら『今日、こんないじわるなことを言われた』とヒコロヒーが話してきたので、そこはちゃんと返さなアカンやろうということで、即興でいじわるを返すやりとりをしたんです。ヒコロヒー的に、その時の私のいじわる返しが良かったみたいで、番組内のいちコーナーに採用してもらえました」 自分では気づかなかった意外な特技が見つかり、さらに、たくさんの人に楽しんでもらい、「ヒコロヒーには感謝してもしきれない」といいます。 「とてもありがたいですし、次は自分たちの力で何とかする番だという気持ちになれました。漫才師なので、やっぱりネタを見てほしいんです」