米東・戦力分析 第5部/下 技巧派左腕柱の投手陣 鍵握る4人の継投 /鳥取
<第91回選抜高校野球 センバツ高校野球> 米子東の投手陣は、技巧派左腕の森下祐樹投手(2年)が大黒柱。試合展開や、森下投手の当日の出来によっては、野手を兼ねる選手4人による継投もあり得る。 森下投手は130キロ台後半の伸びのある直球とスライダーを軸に、90キロ台のスローカーブを織り交ぜる。制球力も抜群で、昨秋の公式7試合の与四死球率2・11(9イニングあたりの平均)は、サンデー毎日増刊「センバツ2019」(3月30日号)によると、センバツ出場チームの投手中で10位。冬場の走り込みで下半身もつくり込み「142キロを出してチームに“2勝”をもたらす」と気合は十分だ。 後ろに控えるのは、土岐尚史(1年)▽本多翔(2年)▽岡本大翔(ひろと)(1年)▽山内陽太郎(同)--の4内外野手。「二番手」は定まっていない。最速141キロの岡本選手やキレのある直球が武器の山内選手、豊富なスタミナを持つ本多選手、多彩な変化球で相手を手玉に取る土岐選手と、四者四様で個性豊かだ。紙本庸由(のぶゆき)監督は「(センバツは)森下だけでは勝ち上がれないので、4人の奮起に期待する」と話す。 ◇ 一方で、チーム最大の課題は失策の多さだ。昨秋の1試合平均1・75個(8試合計14個)は、出場32校中ワースト2。内野を中心にノック練習を繰り返して目を慣れさせ、動作を体に覚えさせることに重点的に取り組んだ。 そんな中、華麗なボールさばきを見せる福島康太二塁手(2年)と、昨秋の公式戦でノーエラーと堅実な守備が持ち味の諸遊(もろゆ)壮一郎三塁手(同)が守備の要。188センチと長身の岡本遊撃手は更なる研さんを続けている。外野陣のいずれも投手を兼ねる本多、土岐、山内の3人は肩の強さはもちろん、守備範囲も広くて頼もしい存在だ。 主将を務める福島康選手は「失点しなければ負けることはない。全員で守り、全員で勝利につなげたい」と意気込んでいる。【園部仁史】 ……………………………………………………………………………………………………… ◇米子東の投手成績(公式戦のみ) 氏名 利き腕 登板試合 投球回数 被安打 奪三振 与四死球 失点 自責点 防御率 森下祐樹 左 7 64 62 31 15 29 20 2.81 土岐尚史 左 1 6回2/3 7 0 3 6 6 8.10 本多翔 右 1 3 3 2 1 0 0 0.00 岡本大翔 右 1 1回1/3 1 1 1 0 0 0.00 山内陽太郎 右 - - - - - - - - ※敬称略