プロ注目右腕・吉岡暖に14三振 熊本国府、夏に雪辱「1球で仕留める技術力と集中力が課題」【選抜高校野球】
◆第96回選抜高校野球大会2回戦・阿南光3―0熊本国府(25日、甲子園球場) プロ注目の右腕、阿南光・吉岡暖に喫した14三振が熊本国府が直面した全国の厳しさなのかもしれない。「真っすぐにしろ、変化球にしろ、どちらかを張っていかないと、両方を狙いにいったら打ち取られる。甘いボールを一発で仕留めきれないと苦しくなる」と山田監督。この日の吉岡は直球の最速が143キロ、最も遅いカーブは101キロ。その速度差と切れを克服しない限り、全国レベルの好投手から安打を重ね、得点するのは難しい。 ■〝死の組〟神村学園、ベスト8進出なるか【選抜組み合わせと結果】 要所で投げ込んでくる吉岡のストレートは「伸びがものすごくあって、ミートするのが難しかった」と2番の野田希主将は振り返った。 3点を追う6回と7回は、いずれも先頭打者をヒットで出しながら「3点差だったので」と山田監督は強攻策に出たが、いずれも投ゴロ併殺。結局三塁すら踏めず、吉岡に120球での無四球完封を許し、初出場の甲子園は2回戦で終わった。 1回戦で対戦した近江(滋賀)の右腕・西山からも縦に鋭く落ちる独特のスライダーにてこずり14三振を奪われた。初戦のタイブレークでの1点をのぞくと、甲子園の2試合18イニングで1得点に終わり「甘いボールを1球で仕留める技術力と集中力。この二つが、夏までの課題です」と山田監督。もう一回り力強さをつけて、甲子園に戻ってくるつもりだ。
西日本新聞社