終始硬い表情で大会を振り返る張本智和（撮影・園田高夫）

　卓球の世界選手権団体戦でパリ五輪出場を勝ち取った日本代表男子、女子の選手が２６日、都内で帰国会見を行った。準々決勝で中国に敗れた男子のエース、張本智和は「メダル取れなかったことは非常に残念だったが、１次リーグで台湾に勝てた。その台湾が銅メダルを獲得した。男子は紙一重だと思う」と振り返った。 【写真】台湾戦でこん身のレシーブを見舞う張本智和 　１次リーグで台湾に勝利し、張本自身も相手のエースで世界ランク８位の林昀儒をフルゲームの末に破った。だからこそパリ五輪へ向けては「台湾に勝てたことで団体のメダル、個人的にも林昀儒選手に勝って、シングルスでのメダルも現実的に見えてきた」と前向きにとらえた。 　そのためにも「五輪当日に頑張るのではなく、次のシンガポール（での大会）から五輪で計算される前までの大会で、五輪代表の３人が自分の世界ランキングを上げる。ＷＴＴの大会で少しでもポイントを稼ぐことで（より上位の）シードを取れれば、絶対にメダルが取れるチームだと思う。この半年でどれだけでも準備ができるので、この半年の試合が五輪よりも大事」と訴えた。 　男子の田勢邦史監督も「今大会は１次リーグで台湾に当たって、その台湾が（決勝トーナメントで）中国と反対側に入ってメダルを獲得した。シード権を獲得することがメダル獲得に一番近い道だと思う」とし「団体、シングルス、ミックスすべて、まずはいいシードを獲得するために国際大会に出てしっかりとポイントを稼いでいきたい」と張本の考えに同調した。