7月の大雨で土砂が流れ込んだ鮭川村の「ホテル紅葉館」 移転して旅館再建方針
ことし7月の大雨で大量の土砂が流れ込む被害が出た鮭川村・羽根沢温泉の「ホテル紅葉館」は、現在の場所での営業再開を断念し、今後移転して旅館を再建する方針を固めました。移転先は同温泉内の敷地も含めて検討していますが、未定です。 ホテル紅葉館 元木洋典専務「工事が終わるまで時間もかかるし自分の中での不安も消えないので現在の場所での再建は厳しい。今の場所と離れるがうちの敷地に新たに旅館として建て替えをして再建を目指そうと考えている」 鮭川村の山あいにある羽根沢温泉の「ホテル紅葉館」です。この旅館は、7月の大雨の際、裏山の斜面で土砂崩れが発生し、大量の土砂が敷地や建物に流れ込みました。 ホテル紅葉館はこれまで、この場所での営業再開を目指していましたが、再び土砂崩れが発生する恐れがあることから、旅館を移転する可能性も含め検討を続けてきました。 ホテル紅葉館 元木洋典専務「この危険が取り除かれない限りはこの場所での再建は厳しい」 こうしたなか県は、土砂崩れの再発を防ぐための対策として、来年4月以降、現場周辺に治山ダムの増設と、7月に崩落した斜面の対策工事を計画しています。 ホテル紅葉館の元木専務は、この工事の完了が来年度末までかかる見通しだとの説明を31日、県の担当者から受け、営業休止の期間が長期に渡ることなどから現在の場所での営業再開を断念し、移転先での営業再開を決断しました。 ホテル紅葉館 元木洋典専務「今ある建物は大きいので規模を縮小して今の客の形態に合わせた経営にしていければと考えている。紅葉館という屋号はそのまま残して会社としては継続という形で考えている」 ホテル紅葉館の移転先は未定ですが、旅館が所有する同温泉内の敷地も検討しているということです。今後、旅館の移転と再建にかかる予算確保を目指していくということです。