フィテッセ入りして挑む本田圭佑の東京五輪OA枠出場は実現可能なのか?
「ヨーロッパ組の選手のコンディションなど考慮して、よりいい状態でまた所属チームに戻ってもらい、自分のポジションをつかんでもらうことであるとか、パフォーマンスを上げてチーム内で存在を発揮してもらうために抜けてもらうことにしました。 選手たちの出場数であるとか、出場時間であるとか、現在のコンディションであるとか、ひとつだけを考えて線引きはしていません。これまでの活動のなかで選手たちを見てきて、選手たちが所属チームのなかでどういう活動をしているか、という立ち位置も含めて、バランスを見ながら決めました」 ここでポイントとなるのが「自分のポジションをつかんでもらうこと」や、あるいは「パフォーマンスを上げてチーム内で存在を発揮してもらう」と言及した部分となる。これらに照らし合わせれば、日本へ向かう7人のヨーロッパ組のなかへ、特にMF柴崎岳(デポルティボ・ラ・コルーニャ)やMF中島翔哉(FCポルト)を含めた意図は説明がつきづらい。 柴崎も中島も今夏から現在の所属チームへ移籍しているが、現時点で確固たる居場所を築くまでには至っていない。ポジションをつかみ、チーム内で存在感を発揮するには、彼らこそ所属クラブで少しでも長い時間をプレーさせる措置や配慮が必要になってくるのではないだろうか。 森保監督は同時に「はっきりした基準があればいいのですが、いろいろなことを考慮しながら決めました」とも語っている。指揮官が口にした「いろいろなこと」と、最大で3人を招集できる東京五輪のオーバーエイジとは密接にリンクしていると言っていい。 フル代表に先駆けて、5日にはU-22コロンビア代表とのキリンチャレンジカップ2019(17日、エディオンスタジアム広島)に臨む、東京五輪世代となるU-22日本代表メンバー22人も発表されている。記者会見でオーバーエイジ枠を行使するかどうかを問われた森保監督は、こんな言葉を残している。 「まだ決めてはいないが、オーバーエイジも含めて、東京五輪で金メダルを取るために最強のメンバーを招集したい。選択肢には入っているが、最強のメンバーだと思うところにオーバーエイジの選手がいることもあれば、そうでないこともあると現段階では考えています」