頼次期総統「最も大切な仕事は台湾海峡の現状維持」
(台北中央社)次期総統の頼清徳(らいせいとく)副総統は13日、就任後、政治面で最も大切な仕事は平和な台湾海峡の現状を維持し、インド太平洋地域に平和と安定をもたらすことだと述べた。 頼氏はこの日、総統府で米国のシンクタンク関係者らでつくる訪問団と面会。同訪問団のメンバーが長期にわたり台湾を支持し、台湾海峡の平和と安定に関心を払い、国際社会の場で台湾のために発言しているとして感謝を示した。 また台湾は中国が設定した防衛ライン「第1列島線」上に位置し、中国の脅威に直面していると指摘。「われわれの責任はインド太平洋の平和と安定の維持にできる限り尽力することだと理解している」としながらも、国際社会が引き続き台湾海峡に関心を持ち、国際社会と協力してこそ、この地域の平和と安定を維持し続けられると語った。 経済面では国際的なサプライチェーン(供給網)への加入を引き続き望むとし、米国政府や国際社会からの支持を受けて地域経済統合に参加する機会があることを期待するとした。 その上で中国の政治や経済が不安定になっていることに触れ、多くの台湾系企業が中国から撤退し、米国や日本、欧州、インド太平洋地域に移転していると語り、これらの国々の地域経済統合に参加することは、台湾産業の発展や台湾系企業の事業拡大にとって重要だとの認識を示した。 (温香貴/編集:齊藤啓介)