【プレミア12】虎の剛腕が世界にバレた?才木浩人が侍デビュー 直球の回転数は衝撃数値マーク
<ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12:侍ジャパン3-1台湾>◇16日◇台北ドーム 虎の剛腕が世界にバレた? 「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」の1次ラウンド3戦目・台湾戦。日本代表公式戦で初登板の先発才木浩人投手(26)は6回途中3安打5奪三振無失点の快投デビュー。3大大会(五輪、WBC、プレミア12)で登板した阪神の投手では通算9人で初の勝利投手になった。全勝対決となった台湾打線を抑え込み、3連勝に貢献。侍ジャパンはスーパーラウンド進出に王手をかけた。 ◇ ◇ ◇ 台湾ファンを黙らせる快投だった。侍ジャパンでの公式戦デビュー。先発マウンドに上がった才木は力強い球を投げこんだ。スタンドには台湾を応援するファンが大勢詰めかけ、その声援がドーム内に響く。完全アウェーだったが、「逆に応援してくれてるんかなぐらいの感じだった」と余裕も。6回途中3安打無失点と封じ込み、「野手が先制してくれて楽な気持ちで投げることができました。結果的にゼロで終われて良かった。楽しんで投げられました」と笑顔で振り返った。 初回からエンジン全開だった。「最初からどんどん飛ばしていこう」。先頭には全6球すべて150キロを超える直球で一ゴロ。2死一塁からは2球で追い込み、最後はフォークで空を切らせた。力強い直球は国際舞台でも健在。今季メジャーの先発ではいなかった1分間あたりの回転数で2700回転以上を連発。189センチの長身から投げ下ろす角度のある球で、どんどん押し込んだ。 6回に四球と安打で2死一、二塁とピンチを招いて降板。鈴木昭が火消しに成功し、「なんとか踏ん張ってくれて。その後もしっかりリリーフ陣が抑えてくれたので、本当に感謝しかないですね」。ベンチ前で笑顔で迎え入れた。 理想を追求すべく、常に準備を怠らない。正月でも休みは半日だけ。侍ジャパンに選出されてもその姿勢は同じ。合宿中には早出でトレーニングを行い、自分と向き合った。初登板の台北ドームのマウンドでもパフォーマンスを発揮した。 打線も才木を援護。「3点取ってもらったのでめっちゃ楽やんと思いながら投げました」と流れに乗った。日本代表の公式戦デビュー戦で勝利投手もゲットし、日本の国際大会22連勝にも貢献。今大会3連勝でスーパーラウンド(SR)進出へ王手をかけた。17日キューバ戦に勝てば1位突破が決まる。才木の次戦はSRでの登板が予想されるが、「気合と根性で頑張ります」。長身右腕が世界に立ちはだかる。【林亮佑】