大谷フィーバーの裏で加速する「野球離れ」…怒らず褒めろ?少年少女に厳しい指導どこまで必要? 業界全体で「稼ぐ力」どう育てる?
桜美林大学健康福祉学群・小林至教授によれば、1995年にNPBが約900億円、MLB(米メジャーリーグ)が約1500億円だったプロ野球の市場規模は、2019年にNPBが2倍(約1800億円)、MLBが10倍(約1.5兆円)となった。 広尾氏は「MLBはコミッショナーがトップセールスしている」と、成長の差を解説する。「MLB全体の放映権を巨大メディアに渡す。一方のNPBは12球団が個別で稼ぐ。サッカーはJリーグとしてチームがまとまったことで、DAZNと10年で2000億円の契約ができた。NPBは1球団ごとに年間5億円といった商売で、差が埋まらない」。
世界のスポーツ競技人口を見ると、バレーボール約5億人、バスケットボール約4億5000万人、卓球3億人以上、クリケット約3億人、サッカー約2億6000万人……となっているが、野球は約3500万人だ。 裏を返すと、「野球をやっていない地域は、マーケットとして有効」でもある。広尾氏は「WBCでチェコが活躍した。ヨーロッパの野球人口は少ないが、すごく盛り上がっている。去年12月に沖縄で開催した“ジャパンウインターリーグ”には、8カ国から集まった。NPBを目指す外国人は多くいて、可能性もある。ただ、セールスを広げる人が日本にあまりいない」と指摘した。(『ABEMA Prime』より)