<私の恩人>「南キャン」しずちゃん、武田鉄矢さんに勉強させてもらった
本業のお笑いはもちろん、ボクサー、女優としても活動する「南海キャンディーズ」のしずちゃんこと、山崎静代さん(35)。俳優・宅間孝行さんが手がけるエンタメプロジェクト「タクフェス」の第2弾公演「夕-ゆう-」(東京・サンシャイン劇場21日まで、大阪、名古屋など全国5ヵ所で公演)でも存在感を見せています。映画「フラガール」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞するなど、女優としても確固たる地位を築きつつありますが、目指すべき道を示してくれたのは武田鉄矢さんの言葉でした。 武田さんとはTBSのドラマ「夫婦道」(07年、09年)で共演させてもらったんですけど、毎日毎日、お会いするたびに新しいことを教えてもらいました。お会いする前の印象は、「3年B組金八先生」やったんですけど、会ってからは、さらにそのイメージが強まりました。本当に、常に、先生なんです。その頃、お芝居のお仕事をやり始めた時で、今よりさらに、何も分からなかった。そんな時期に武田さんにお会いできたのは、本当にありがたいことやと思います。 武田さん、できない人に対して、ああしろ、こうしろ、ということを言わないんです。会話の中で「今度時間あったら、○○という作品も見てみたら」とサラッとアドバイスをくださる。直接言うんじゃなくて、気づかせるというか。何にも分からない私にとっては、いきなりあれこれ言われるんじゃなくて、そうやって教えていただけることが、すごく貴重な経験やったんです。 しかも「夫婦道」は第1シリーズと第2シリーズがあったので、普通のドラマの倍くらいの期間、ご一緒させてもらった。武田さんクラスの俳優さんなら、当たり前のことなんでしょうけど、どのカメラがどんな角度から、どれくらいのアップ具合で自分のどこを撮ってるかというのが、全部頭に入っているんです。プロの人に言わせたら、そんなん当然なんでしょうけど、そういった一つ一つも、武田さんを通じて、勉強させてもらいました。