トヨタもベンツも下方修正、「EVシフト減速」は本当か
記事のポイント①EVシフト減速が指摘されるが、国によっては伸びている市場もある②自動車大手のEV販売目標の修正が相次ぐも「EVシフト減速」ではない③自動車のゼロエミ化は世界共通の目標であり、冷静な見極めが必要だ
ここのところ「電気自動車(EV)需要は鈍化」「ハイブリッド有利が鮮明に」といった報道が相次いでいる。あたかもEVシフトは終わったというような論調さえ見られるが、果たして世界のEV市場は縮小しているのだろうか。(国際NGOグリーンピースジャパン 気候変動・エネルギー担当=塩畑 真里子)
世界最大の自動車市場の中国では、景気対策の一環で政府の補助金が強化されたこともあり、今年1-8月期の販売台数は昨年同期3.3%増の1615.7万台に達し、このうちEVは26%(421.6万台)を占めた。2023年のEVの割合は22%で、中国では新車販売に占めるEVの割合は減少はしていないと言える。 欧州市場では、今年1-8月期の新規登録台数は720万台、前年同期から1.4%増加したが、EVが占める割合は前年同期比8.3%減の12.6%にとどまった。 ※この続きはオルタナ・オンラインでお読みください。 (後編) ■世界全体でEV販売が軒並み減速しているとは言い難い ■バッテリーの量産化・低価格化に成功したのは中国だけ ■EVシフトは、燃料がガソリンから電気に変わるだけではない