ドラゴン桜作者が「日本のマンガは世界のどこにも追い抜けない」と語る根拠
70年かけて培われた日本の財産
日本は、もう70年近くマンガを作ってる国なんです。この歴史は、他国は絶対にキャッチアップできません。 いくら後から追いつこうと思っても、日本は約70年前に週刊誌という画期的な商品を作り、マンガ市場を拡大させたわけですから。人材の質も量も、世界から見れば圧倒的です。今からキャッチアップしようと思っても、まずその距離は縮まらないと思います。 韓国の縦スクロールマンガが出てきたじゃないかと言われますが、縦スクロールでもなんでも、やっぱり基本はマンガなんですよね。 例えば、ボール競技があって、それをサッカーにするかバスケにするかの違いなんです。そこをしっかり考えずに、ただ新しいものが出てきたから日本は負ける、という分析は間違っていると思います。日本は今までの資産の埋蔵量といったら、ものすごい数があるんですから。 そして、これからの漫画家さんは、どんどん描いて発表するのが良いと思います。いまはネット上に発表する場がありますので。数年後にはネット上のマーケットのほうが紙より大きくなると思います。とにかく発表すれば、どこかからチャンスは必ず来るものです。
三田紀房(漫画家)