NY外為市場=円が3カ月ぶり安値、G10通貨で最大の月間下落率
[ニューヨーク 28日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、円が対ドルで3カ月ぶりの安値を記録した。27日に投開票された衆議院選挙の結果が円の弱材料となった。 ドル/円は一時1%高の153.88円を付けた。これは7月下旬以来の円安水準となる。終盤は0.7%高の153.34円となった。 円の10月の下落率は6.4%と、G10通貨の中で最大となった。 為替情報サイトForexLiveのチーフ為替アナリスト、アダム・ボタン氏は「今年に入ってから円は主要通貨の中で最も変動の激しい通貨であり、今回の衆院選の結果は今後の金融政策や財政政策に関する不確実性をさらに高めることになった。自民党総裁選が急激な変動を引き起こしたことは投資家の記憶に新しい」と指摘した。 27日投開票の衆院選で、与党は公示前勢力を大幅に減らして15年ぶりの過半数割れとなり、大敗を喫した。 BNYのアナリストは、ドル/円の当面のターゲットは155円で、160円が日本の財務省による介入の引き金となる可能性が高いと述べた。 ドル指数は0.07%安の104.31。ただ月間では3.6%高と、2022年4月以来2年半ぶりの大幅上昇率を記録している。 米国経済の強さが追い風となったほか、トランプ前大統領が大統領選で勝利するとの予測から、利下げ延期につながる政策が導入されるとの見方が高まった。 ユーロ/ドルは0.15%高の1.0813ドルとなった。月間では約3%下落している。 欧州中央銀行(ECB)がより積極的な利下げを行う可能性も高まっていることなどがユーロの下落要因となっている。 ドル/円 NY終値 153.28/153.30 始値 152.52 高値 153.37 安値 152.42 ユーロ/ドル NY終値 1.0812/1.0813 始値 1.0816 高値 1.0827 安値 1.0811