【全盛期、再び!】世界を熱狂させたル・マン24時間レース「第四章 世界中のメーカーが再びル・マンへ!形が色々違うから面白い(現在)」 | ル・マン24時間レース2024 開幕直前特集!
残念なのはリアウイング無しで参戦していた「プジョー9X8」が今年になってリアウイングを付けてしまったことですが、性能調整はこういった突き抜けたデザインのマシンの参戦も可能にするのです。
性能調整のせいで、自動車メーカー間の開発競争がスポイルされること、不利な性能調整でレースを強いられたりすることに魅力を感じないという人がいるのも事実です。しかしながら、歴史が証明する通り、激しい開発競争はコストの増大と参戦する側の目的からの乖離しか生み出しません。これだけの自動車メーカーがル・マンに参戦したいと意思表示をしているわけですから、今の性能調整ルールは時代にマッチした手法ということなのです。
しかし、メーカー間の競争が無くなったわけではないのです。分析と細かい調整で、自動車の世界大戦の勝利を目指すのです。今や24時間レースを走り切るマシンを作ることはそんなに難しいことではなく、昔みたいにいたわりながら走る必要もありません。求められるのは24時間止む事のない接戦の中で、いかにミスをせずにレースを進められるか。そういう意味では、近年のル・マン24時間レースはこれまで以上に人間の本当の力が求められる闘いになっているのではないでしょうか。GTカーの「LMGT3」クラス含め見どころが多すぎて書ききれない今年のル・マン24時間レース。ぜひそのドラマを楽しんでください!
文:辻野ヒロシ
辻野 ヒロシ
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