オランダ下院選で極右が第1党か 出口調査、反移民・反EU
【ハーグ共同】オランダで難民の流入を抑制しようとしたルッテ首相の連立政権が7月に崩壊したことに伴う前倒しの下院(150議席)総選挙が22日、投開票された。公共放送は出口調査を基に、反移民の立場を取るポピュリスト政治家ウィルダース氏の極右、自由党(PVV)が18議席増の35議席に拡大し、初めて第1党になる見通しだと報じた。 ウィルダース氏は反EUの立場でも知られ、同氏が率いる政権が発足すればEUの今後の意思決定に影響が出るのは必至。ただ、PVVは過半数を大幅に下回っており、連立政権づくりは難航しそうだ。 ウィルダース氏は「国民は自分たちの国を取り戻し、難民と移民を確実に減らすことを望んでいる」と述べた。 EUには今年、アフリカや中東からの移民や難民が急増し、シリア内戦の悪化から100万人以上が流入した2015年の難民危機再来への不安が拡大。オランダの選挙でも主要な争点の一つとなっていた。
出口調査の予測では、中道左派の労働党とグリーン・レフトによる左派連合が8議席増の25議席とされた。