覚醒した青学大エース・鶴川正也の最初で最後の箱根駅伝 学生スポーツの醍醐味〝4年生マジック〟
学生スポーツは、プロの試合よりも、1試合の重みを感じることがある。特に、冬の時期の箱根駅伝、春高バレー、ラグビーやサッカーなどの全国大会は、高3、大4の世代にとっては、人生の一大事ともいえる。同じメンバーで挑める最後で、「もう一回」がない試合。その試合に懸ける気持ちが、実力以上の力を発揮することもある。
今回鶴川は、青学大の原晋監督から「うちのエースは鶴川」と期待されて挑んだが、結果は、3区区間4位。思い描いた箱根ではなかったが、大手町で仲間が1番で帰ってくるのを待つ鶴川の笑顔は、結果以上の価値があったと感じる。
学生スポーツを取材する醍醐味(だいごみ)を、存分に感じた年末年始。今年は、9月に東京・国立競技場で陸上の世界選手権が開催される。次は、〝プロ〟が相手。どんなドラマが見られるのか、今から楽しみで仕方ない。(高橋朝香)