キャシディ2勝目でランキング首位に帰還!初開催の上海へ | FIA フォーミュラE世界選手権 2024 第11戦&12戦 上海 プレビュー
また「フォーミュラE」の多くのドライバーはFIA WEC(世界耐久選手権)にも参戦していることが多く、元F1ドライバーをはじめとする経験豊富なドライバーたちはフルレイアウトの上海を経験しています。事前のインフォメーションは多く揃っているため、巧みなエネルギーマネージメント合戦のレースになると考えられます。
そんな上海での戦いを前に、前戦「Berlin e-prix」では第9戦でニック・キャシディ(ジャガー)が今季2勝目を達成。第10戦でも2位表彰台を獲得して、ミサノから4連続表彰台をマーク。ここまで2戦のリタイア=無得点があったにも関わらず、ランキング首位へと返り咲きました。ニック・キャシディ(ジャガー)はやはり今季の主役です。
ランキング2位に転落したのはパスカル・ヴェアライン(ポルシェ)。本人もチームも母国開催となったベルリンでは表彰台を逃す形となり、キャシディに16点もの差をつけられてしまいました。ヴェアラインは崖っぷちに追い込まれ始めたと言え、上海は彼にとって非常に重要なレースとなります。
そしてランキング3位に浮上したのはベルリンで連続3位表彰台となったオリバー・ローランド(ニッサン)です。今季6回目表彰台で好調ぶりを見せつけ、コツコツとポイントを貯めてきていることから、キャシディからは22点離されているものの、まだ大逆転のチャンスは十分に残っていると言えるでしょう。
ランキング4位にはディフェンディングチャンピオンのジェイク・デニス(アンドレッティ・ポルシェ)。第10戦のポールポジション獲得は彼の速さを象徴するものでしたが、第9戦のリタイアでチャンピオン争いには黄色信号がつき始めています。
上位4人はFIA WECの参戦歴が少ないため、上海での経験が少なく、パスカル・ヴェアライン(ポルシェ)が1回F1で走ったのみ。逆に上海での経験が豊富なのはサム・バード(マクラーレン)、セバスチャン・ブエミ(エンヴィジョン・ジャガー)、ルーカス・ディグラッシ(アプト)ら長年WECに参戦してきたドライバーたちです。彼らベテランが上海で上位進出を果たすこともあるかもしれませんね。特にサム・バードとセバスチャン・ブエミは前戦ベルリンがWECとのスケジュールバッティングにより2戦欠場となりましたから、上海で巻き返したいところでしょう。