新納慎也、2度目の朝ドラで見せる“新たな顔” 『おむすび』神戸編の心の拠りどころに
NHK連続テレビ小説『おむすび』の第10週で、ヒロイン・結(橋本環奈)は防災訓練の“炊き出し隊長”に任命される。両親の聖人(北村有起哉)と愛子(麻生久美子)が営むヘアサロンヨネダがある神戸のさくら通り商店街で、「夏休みこども防災訓練」が行われることになり、結は市役所の若林(新納慎也)から協力を頼まれるのだ。 【写真】朝ドラ『ブギウギ』出演時の新納慎也 若林は、いつも神戸の街の人々の生活を支えようと尽力し、震災から立ち直れないでいる人たちのもとにも積極的に出向いている。街の復興は進んでも、“心の復興”はまだ遅れている人がいると、聖人に語る若林。彼は、震災で娘の真紀(大島美優)を亡くし、心に大きな穴が開いてしまった靴店を営む渡辺(緒形直人)に何度も声を掛ける。その度に追い払われても、普通なら心が折れそうな状況ながら声を掛け続ける若林は、本当に市民想いの職員だと感心することしきりだ。 若林はさくら通り商店街の人たちと仲が良く、ヘアサロンヨネダの常連。野球好きで、野球の話となると興奮し、結の彼氏の翔也(佐野勇斗)が社会人野球選手だと知ると、それまで穏やかに喋っていたのに、キャラ変したかのように大興奮状態となり、「プロ来るんやったら絶対オリックスて言うといて! 約束やで、約束!」と結に迫っているのが面白かった。 そんな若林を演じている新納は、2023年度後期の朝ドラ『ブギウギ』にも出演し、演出家の松永に扮して、視聴者から注目を浴びた。財閥の御曹司で外国帰りの松永は、ヒロインのスズ子(趣里)をポーッとさせ、人差し指と中指をクロスさせながら、「グッドラック!」と言う、気障な決めポーズが印象的だった。
筆者は、『ブギウギ』放送時に、松永を快演して視聴者の心を鷲掴みにした新納についての紹介コラムを書いたが、今回の『おむすび』での若林役もとてもチャーミングで、観る者を引き付けている。『ブギウギ』の放送中に、『おむすび』出演のオファーを受けたという新納は、「お話をいただいて、『また大阪に行く日々がやってくるんやな』と思った記憶があります。こんなに続けての出演は珍しいことらしいので、ありがたいし嬉しかったですね。『ブギウギ』と同じスタッフさんも多く、『ただいま~』という感じです」と語っており、彼がスタッフからも愛されていることがよく分かる(※)。 『ブギウギ』から『おむすび』の間は、『世にも奇妙な物語’24 夏の特別編「人類の宝」』(フジテレビ系)、『ブラックペアン』 シーズン2(TBS系)、『ビリオン×スクール』(フジテレビ系)に出演した新納。また、稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾による教育バラエティ番組『ワルイコあつまれ』(NHK Eテレ)内の『ケミカルシアター“僕たちが I LOVE YOU”』では香取と共演。さらに、12月13日公開の映画『はたらく細胞』では、悪役の“化膿レンサ球菌”を嬉々として怪演している。 数々の舞台作品で活躍している新納だが、映像作品やTVのバラエティ番組にも積極的に出演し、さまざまな顔を披露して視聴者を楽しませてくれている。『おむすび』の若林役も、新納が演じるからこそ、番組に欠かせないキャラクターとなっており、今後も神戸編を盛り上げていってくれるに違いない。 参照 ※ https://www.nhk.jp/p/omusubi/ts/NJ1W7VQ6W9/blog/bl/p7MXEk8zdb/bp/pRJDpwnr8o/
清水久美子