待ってました!大相撲御殿場場所 32年ぶり春巡業 熱海富士や翠富士ら迫力の取組
御殿場市制70周年を記念した大相撲の春巡業御殿場場所が11日、同市体育館で開かれた。幕内の熱海富士(熱海市出身)、翠富士(焼津市出身)ら静岡県出身力士を含む111人が参加し、熱のこもった取組や稽古を披露した。御殿場場所の開催は32年5カ月ぶり。 露払いに翠富士、太刀持ちに熱海富士を従えた横綱照ノ富士の土俵入りや、春場所で優勝争いを引っ張った大の里らの迫力ある取組に、県内外から詰めかけた約3200人が拍手を送った。朗々とした相撲甚句や相撲の禁じ手をコミカルに紹介する「初っ切り」、力士への公開質問コーナーなど、巡業ならではの催しが会場を盛り上げた。
小山・御殿場相撲連盟の中高生力士とのぶつかり稽古も行った。翠富士に胸を借りた同連盟所属の岩井拓真さん(12)は、2022、23年のわんぱく相撲全国大会に出場した実力者。「尊敬する翠富士にぶつかり、重さよりも力強さを感じた」と目を輝かせた。 熱海富士は県内巡業の開催に「お帰りという声をもらい、帰ってきたなという気持ち」と笑顔を見せた。春場所は2大関を破って8勝7敗と勝ち越したが、「同じ部屋で優勝した尊富士に続けるように、一番一番修正しながらやっていきたい」と来場所への決意を語った。翠富士は「動きはまだまだ。(来場所も)いつも通り頑張る」と気負いなく話した。