【中国】テンセント、3Qは47%増益=投資収益拡大
インターネットサービス大手の騰訊控股(広東省深セン市、テンセント)が13日発表した2024年第3四半期(7~9月)決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比47.1%増の532億3,000万元(約1兆1,400億円)だった。本業が堅調だった上、投資収益と利息収入の拡大も最終利益を押し上げた。 純利益は前四半期比で11.8%増えた。 営業利益は前年同期比20.3%増の533億3,300万元。調整後のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は13.6%増の696億5,600万元だった。 売上高は8.1%増の1,671億9,300万元。事業別の売り上げは、交流サイト(SNS)「微信(ウィーチャット)」やオンラインゲームなどの主力の付加価値サービスが9.2%増の826億9,500万元となった。オンラインゲームは海外市場が9%増の145億元、中国市場は14%増の373億元だった。SNSからの収入は4%増の309億元。 有料の付加価値サービスの会員登録件数は9月末時点で前年同月末比9.1%増の2億6,500万件。微信の月間アクティブアカウント数は3.4%増の13億8,200万件だった。 電子決済サービス「微信支付(ウィーチャットペイ)」などを展開するフィンテック(ITを活用した金融サービス)・企業サービスは2.0%増の530億8,900万元。 マーケティングサービスは16.6%増の299億9,300万元。今年第2四半期(4~6月)決算までは「インターネット広告」という事業名だったが、今回から変更となった。事業内容は、ショート動画などを投稿できるサービス「視頻号」やミニプログラム(ウィーチャット内で動くアプリ)などを通じた広告サービスなど。今期は視頻号やミニプログラムなどの広告需要が強かったほか、今夏に開催されたパリ五輪関連の広告需要も一定程度業績に貢献した。業界別では、ゲーム業界や電子商取引(EC)業界からの広告収入が増え、不動産業界や食品・飲料業界からは減った。 研究開発(R&D)費用は8.7%増の178億9,000万元だった。 従業員数は9月末時点で10万8,823人となった。前年同月末から3.3%増えた。 ■1~9月期は純益6割増 23年1~9月期決算は、純利益が前年同期比61.9%増の1,427億4,900万元だった。営業利益は32.0%増の1,566億2,100万元、調整後のEBITDAは17.9%増の2,074億3,300万元。売上高は7.5%増の4,878億1,100万元となった。