北海道ガスが4年連続4回目の都市対抗本大会出場決める…北海道地区2次予選
◆社会人野球◇都市対抗道北海道地区2次予選最終日 北海道ガス2―1WEEDしらおい(9日、札幌円山) 北海道ガスがWEEDしらおいを2―1で下し、4年連続4度目の本戦(7月19日開幕、東京D)出場を決めた。1点を追う7回、7番・高橋謙太外野手(28)の右犠飛で同点に追い付くと、8回に相手失策で勝ち越し。9回のピンチを3番手・武笠達也投手(27)が無失点に抑え、JR北海道クラブ(JR北海道時代を含む)以来となる6年ぶりの大会4連覇を達成した。 雨中の円山で、北海道ガスナインが歓喜の輪を作った。1点リードで迎えた9回2死満塁。一打逆転の場面だったが、3番手・武笠は「抑える自信があった」。最後は直球で中飛に打ち取り、マウンドで飛び跳ねながら喜びを爆発させた。 息詰まる投手戦を制した。試合最終盤の9回に無死満塁のピンチを迎えた。2番手・大城祐樹(27)が8番打者を空振り三振に仕留めると、右打者が続く場面で工藤賢二監督(49)は「この大会は武笠で勝つのかなというのがあった」とサイド右腕をマウンドへ送った。大学時代は上手投げだったが「もう後がない」と昨年に横手投げへ転向した背番号20は感情を前面に出しながら腕を振り、打者2人を6球で料理。気迫の投球で優勝投手となった。 1次予選初戦から5試合で計5失点。全試合1失点と投手陣の活躍が光った。昨年4月に就任した工藤監督から投球練習の少なさを指摘され、投手陣はブルペンに入る頻度や日々の球数数を増やしてきた。武笠はオフに1週間で約1000球の投げ込みを続けて制球やスタミナを磨いてきた。ここ数年はエース・大城に負担をかけるシーズンが続いていたが、今季は2次予選初戦で好投した村上大芽(25)やこの日先発の海老原丞(26)らが台頭。層が厚くなり、指揮官は「大城頼みじゃないのを自覚してくれている」とうなずいた。 22年都市対抗で初勝利し道勢通算99勝目を挙げたが、同大会2回戦、昨年1回戦と連敗。同100勝を目前に足踏みが続いている。工藤監督は「まずは1戦目を必死にとりにいく。1戦目とれれば100勝になるというのは伝えてやっていきたい」。3度目の正直で節目の勝利をつかみにいく。(島山 知房)
報知新聞社