使いたくなるエコ梱包で、物流の社会問題をビジネスに変える。comvey代表 梶田伸吾インタビュー
強烈な一念を持った人は、絶対に負けない
──ここからは一問一答形式でお聞きします。いつも何時に仕事をはじめて、何時に終えますか? 9時から22時くらいです。 基本的には仕事が楽しいので、仕事をしているだけで充実感があり、いろいろ考えているだけでも楽しいくらい。頭をリフレッシュしたいときに休む感じです。 ──愛用のデバイス、仕事道具は? FREITAG(フライターグ)の名刺入れです。 FREITAGはスイスのブランドで、トラックのタープ(幌)をアップサイクル(本来、廃棄されるはずのものを新たな製品として甦らせること)しているのですが、ただ再利用するだけでなくデザインも重視しているところがとても気に入っています。 「環境にいいよね」だけではなく、「商品としてかっこいいな」と思えるところにとても共感を覚えますね。 ──情報収集はどのように行っていますか? 今はアパレル系の事業者様がメインのお客様になるので、繊研新聞をはじめ、業界紙には目を通しています。 あとは、自分の知らないことはその道のプロに聞くことも重要。「知りたい」と思い立ったタイミングで行動するようにしています。 ──能力を伸ばすには? ビジネス力を伸ばすには? まずは自己分析でしょうか。 自分の強み、弱みは何か知ること、自分と向き合うことは結構大事だと思っています。改善していくよりも強みを伸ばすほうが、自分なりのカラーが出せるはずです。まずは得意なところを見つけて、それを磨いていくのがよいかと思いますね。 ──余暇の過ごし方は? 自然と触れ合うことが好きなので、山にキャンプに行ったり釣りに行ったりします。 自然の中に身を置くことは自分にとって重要で、頭を空っぽにしたいときに行くようにしています。 ──心が折れたときはどうしていますか? 折れたことはないのですが、苦しい状況が続いたときは一旦頭を空っぽに。無駄なものがそぎ落とされて、大切なことが見えてくるような気がします。 結論を急がず、頭を空にしてもう一度考えてみると、結論が出てくることも多いです。 ──尊敬する人、憧れる人、好きなアスリートなどは? 映画の世界になるのですが、ウィル・スミス主演の『幸せのちから』にでてくるクリス・ガードナー(ウィル・スミス)が理想の人物です。 全財産21ドルから立ち上がった父と子の実話で、彼のセリフに「夢があるならそれを守り通すことだ」という言葉があるのですが、いい言葉ですよね。 ──食生活で気をつけていること、好物は? 幼少期にタイに住んでいたからか、タイ料理が好きです。好物というより、タイ料理の匂いになんだか落ち着く感じかもしれません。 気をつけていることは暴飲暴食をしないこと。 ──運動習慣はありますか? 毎晩、寝る前のストレッチと気が向いたときに軽くジョギングするくらいです。体を動かすのも頭が空っぽになるんですよね。 ──これだけはやらないと決めていることは? 他人から聞いた情報を鵜吞みにしない。自分の足で確かめ、自分の頭で考えます。 何かの判断を誤ったときに、他人のせいにするのではなく、自分で責任を取るためにも、そのことは大事にしています。 ──ビジネスパーソンにおすすめの一冊は? 池波正太郎さんの『男の作法』(新潮社)です。 本書の中で、「若いうちに死を意識しろ、それによって覚悟が決まる」というようなことをおっしゃっています。命には限りがあるので、短い人生のなかで何をしなければならないか、それを意識したときに大切なことが見えてくる、そういうことを教えてくれた一冊です。 ──座右の銘は? 「強烈な一念を持った人は、絶対に負けない」という言葉です。 これは浪人時代に予備校の先生から教えられた言葉。 私は1回目の大学受験の時に、自分なりにすごく勉強したと思ったのですが志望校には受かりませんでした。そんな時に出会ったこの言葉は「最後は気持ちが強い者が勝つ。自分を信じて勝利を目指す、その強い気持ちが理想に導いてくれる」と、もう一度、自分を信じさせてくれ、2回目の挑戦で無事志望校に合格することができました。 梶田伸吾(かじた しんご) 株式会社comvey代表取締役。大学卒業後、2016年に伊藤忠商事株式会社に入社。物流ビジネス部に配属後、ロジスティクス関連の子会社に出向。約6年間、物流分野の営業やオペレーション、新規事業企画などの経験を積んだ後、2022年6月に「美しい物流をつくる」をミッションとした株式会社comveyを設立。 Photo: 伊藤圭/Source: comvey
島田ゆかり