【絵本のことば】『なつのいちにち』|「あつい あつい なつのひ。 きょうは ひとり。…」
古今東西の名作絵本から、印象的なことばを日替わりで紹介。鮮やかな色彩とテンポの良い言い回しで、夏の日の疾走感を見事に描いた1冊から。 【フォトギャラリーを見る】 あつい あつい なつのひ。 きょうは ひとり。おにいちゃんも いない。 暑かった夏の記憶を呼び覚ます一冊。主人公の少年は麦わら帽子と虫網を持ってひとりクワガタ採りへ出かける。街を抜け、海岸を走り、田んぼを駆け、山へ疾走する主人公。なぜそんなに走るのか。でも、そのあふれ出る躍動感が心地いい。見開き絵からはセミの鳴き声や草を踏む音、川のせせらぎまで聞こえてきそう。
text_Kana Umehara, Ayumi Shirasaka editor_Rie Nishikawa desig...