<ソチ五輪>女子アイスホッケーの初戦に見えた課題と収穫
■最大の課題は決定力不足 そして、最も大きな課題は決定力不足だ。日本はリズムをつかんだ第2ピリオド、第3ピリオドと進むにつれてシュートチャンスが増え、何度もスウェーデンのゴールを脅かすようになったが、ゴールが遠かった。 FW大沢は「個人的にも得点チャンスがたくさんあったのに、それを決め切れなかった。決め切れなくて、責任を果たせなかったという思い」と言う。また、スウェーデンがパワープレー(反則を犯した選手がペナルティボックスに入れられ人数で上回る状態のこと)で決勝点を入れたのに対し、日本は4度あったパワープレーを生かすことができなかった。ロシア戦では、ここぞというときに一気呵成にたたみかける集中力も必要になる。 もちろん、収穫もあった。立ち上がりこそ振るわなかったものの、徐々に自分たちの持ち味を発揮し、リズムをつかんでいったことだ。また、屈強なスウェーデンのボディチェックを受け、多くの転倒場面があったが、最後まですぐに起き上がる体力、衰えない走力を見せたことは今後につながる。 ■ロシアには勝てる! 第2戦の相手であるロシアには絶対に勝たなければいけない。そのためには、とにかくゴールが必要となる。得点を挙げるため、スウェーデン戦を終えた大沢が考えたのは「リバウンドを支配しようということ、そして、何度でも諦めずにしつこくシュートを打とう」という戦略。一方、飯塚監督は、「スウェーデン戦で日本のフォアチェック(パックを奪われても自陣に引かずにチェックを続けること)は非常に機能していたと思う。得点をするにはフォアチェックの後の1対1のバトルを制していかないといけない」と力を込める。 打倒ロシアに向けて好材料もある。ロシアとは5日に練習試合で対戦して2-3で敗れているが、初戦のスウェーデンと比較すると力は劣ると感じている。大沢は「練習試合の感覚で言うと、今日のスウェーデン戦よりはやりやすいのかなと思う。スウェーデンの選手は縦パスが早く、FWが器用だったが、ロシアはそれより少し劣る」と自信をのぞかせる。 「スウェーデンはすごくフィジカルが強く、今日は試合中何度も転ぶ選手がいたことでもわかるように、日本はその部分で苦労した。でも、ロシアはそこまでフィジカルは強くない」