<春に芽吹く―市和歌山>選手紹介/10 青木瑛汰選手/西上尚希選手/小畠朝日選手/長尾修平投手/室谷生成投手 /和歌山
◇生徒会長との二刀流 青木瑛汰選手(2年) 入学前、市和歌山の練習に何度か足を運び、「意識の高い練習をしていた」と入学を決めた。祖父に買ってもらったグラブを大事に使う。 野球部員であり、生徒会長でもある。「生徒が楽しいと思える学校を目指したい」と意欲的なリーダーだ。試合前には「人一倍声を出し、チームの雰囲気を上げるようにしている」。その声でベンチ入りメンバーを支える。 ◇特技グラウンド整備 西上尚希選手(2年) 練習中に人一倍声を出し、選手を鼓舞する。声を出すだけではない。指摘する内容、相手にどう伝えるかも意識している。 特技はグラウンド整備。小学生のとき甲子園に観戦に行き、裏方の仕事に憧れた。甲子園球場の整備を担う「阪神園芸」で働くのが夢だ。「スコアブックを付け、相手の傾向を選手に伝えたい」。まず、記録員として甲子園での仕事を全うする。 ◇左膝負傷も夏へ意欲 小畠朝日選手(2年) つかみかけた正捕手の座だった。昨秋の県2次予選初戦、左翼越え二塁打でチャンスメーク、守っては無失点に抑えた。しかし大会期間中、左膝を負傷。病院、そして指導者が出迎えた学校の門で大粒の涙を流した。悔しさの中「サポートに回ります」と伝えた。タイムキーパーなどをして週4回、リハビリに励む。「勝ちにつながる力になりたい。夏にはベンチ入りしたい」 ◇帽子に「全集中 覇気」 長尾修平投手(2年) 小学1年のとき、姉の影響で野球を始めた。その後、姉は高校では市和歌山のソフトボール部に所属。新型コロナウイルスによる休校時には、一緒にキャッチボールをするほど仲がいい。 「全集中 覇気」と帽子のつば裏に書いてある。気迫とともに、周囲に目を配っての投球を心掛ける。「緩急を使い、守備陣が守りやすいよう、リズムよく投げる」 ◇貴重戦力サブマリン 室谷生成投手(2年) 高校野球ではなかなか見ないサブマリンだ。「普通の投手とリリースポイントが違うので打ち損じてくれる」 中学2年時は横手投げだったが、当時のコーチの指示で現在の下手投げに。体全体を使う投法だが、投球前に器具も使って股関節や肩甲骨をほぐし「投げていてきつくない」と言う。憧れは同じサブマリンのソフトバンク・高橋礼投手。「自分も球速を上げていきたい」