中京テレビNEWS

自家用車の使用を巡り、生活保護を停止したのは違法だとして、三重県鈴鹿市の親子が市に処分の取り消しなどを求めた裁判の控訴審で、名古屋高裁は30日、一審判決の処分取り消しを支持しました。 この裁判は、病気などを理由に生活保護を受けていた三重県鈴鹿市に住む82歳の母親と56歳の息子が、車の運行記録を提出しなかったために生活保護の支給を停止する処分を受けたことは違法だとして、市を相手取り、訴えを起こしていたものです。 今年3月、一審の津地裁では「日常生活に不可欠な買い物などに車を利用する事は非難されるべきことではないにもかかわらず、生活保護の停止処分は違法である」などと鈴鹿市に、処分の取り消しと合わせて20万円の支払いを言い渡していましたが、市は、これを不服として名古屋高裁に控訴していました。 30日、名古屋高裁の中村さとみ裁判長は、一審判決の処分取り消しは支持し、賠償金について、合わせて20万円から11万円に変更を命じました。 鈴鹿市は「判決で主張が認められなかったことは残念な結果で、今後については弁護士と協議を行い対応していく」などとコメントしています。