高校生の娘からお小遣いを「物価高」に応じて値上げするよう言われました…給与は上がっていませんが、お小遣いを増やすべきですか?
高校生の財布事情も厳しい? お小遣いは増えるどころか減っていた
スタディサプリ進路が公表した「お小遣い実態調査2023」では、詳細な質問により高校生のお小遣いの実態が明らかとなっています。 調査概要は以下のとおりです。 ・調査対象者:高校生644人(男子156人、女子461人、回答しない27人) 高校生のお小遣いは2022年と比較して、2023年は632円のマイナスでした。 同調査によると、この金額に満足している人が55%、不満に思っている人が45%となっています。 お小遣いの月平均額は下がり、物価は上がっている中で現在のお小遣いへの満足度は半々といったところ。拮抗している様子がわかります。 こうした背景には、コロナ禍で行動が制限されてお金の使い道がなくなった高校生の多忙な生活や親への配慮があるかもしれません。 一方、お小遣いの金額に対して不満に思っている人の中には「ごはんに数回行くとなくなる」「スタバの新作を飲みたい」など、遊び盛りの高校生らしい意見が目立ちます。 また「参考書を買いたい」といった勉強家のコメントもありました。 次のページからは、こうした状況下でお小遣いの変更をすべきか考察していきます。
物価高に合わせたお小遣いアップに必ずしも賛成できないワケ
親が子どものお小遣いの金額を物価高に比例させることは必ずしもおすすめできません。 保護者のなかには、以前と変わらない給与で物価高にも対応している方も多いはずです。 会社に対して「商品が値上がりしているので給与を上げてください。生活水準を保てません」と伝えたとしても、会社側がそれに応じてくれるとは限りません。 ほとんどの会社は従業員に寄り添いたいと思っていますが、会社も限られた資金の中でやりくりしているのが現状。従業員の給与をアップすれば、経営が立ち行かなくなることさえあり得るのです。 社会に出れば自分が置かれた状況の中でうまくやっていく力も求められるため、高校生のうちからこうした力を育むことは大切です。 ただし、子どもが周囲との「経済格差」に悩んでいるようであれば再度考えてあげるのもよいでしょう。 たとえば、友人からの誘いを金銭的な理由で頻繁に断っているようであれば親の負担にならない範囲で臨時収入をあげることを検討してもよいかもしれません。 また、参考書など勉強に必要なものは別途考慮が必要です。卒業後「もっと成績が上がっていたかもしれない」と後悔しないよう、無理のない範囲でのサポートが求められます。