「毎日飲んだくれてとかはもうやらなくなった」31歳俳優が目指す“カッコよさ”とは
作品への意気込み「生半可な気持ちではやれない」
――野村版バサーニオはどのような感じになりそうですか? 野村:自分を寄せていく感じになるのかなと思います。だいぶ昔の人なので、僕のほうへ来てくれることはないので(笑)。自分をどれだけその時代の人間に近づけられるかという感じで演じるわけですが、もともとは英語のセリフを日本語に訳しているわけで、その壁もあるなと。また新たなバサーニオ、『ヴェニスの商人』という感じがします。セリフはあるのですが、作り上げなくてはいけない感じがしています。もっと掘らないとって。 ――改めて舞台『ヴェニスの商人』への意気込みを教えてください。 野村:こんなに素晴らしい方々とやらせていただけて光栄です。このバサーニオという人物はめちゃくちゃ重要な役で、彼がいないと話が始まらないと言いますか、ちゃんとしていないとダメな役柄。彼がいなければただ平和に終わりそうというか(笑)。なので、生半可な気持ちではやれないなと思っているところです。
「いろいろなことを知っている人の顔つき」
――来年でデビュー15周年になるかと思いますが、ひとつの区切りという意味では何か思うことはありますか? 野村:16歳のときにオーディションで受かってデビューしたので、もうそのくらいになりますね。これからどうするか、思うことはありますが、まだ今は言わないんです。考えてることはあります。それが実ったとき、「ああ、こういうことをやろうとしていたんだ」という感じでみていていただければいいかな。 ――30代に入り、改めて仕事への向き合い方について考えたりは? 野村:1~2年前から自分なりに頑張っていることがあります。このままもっといろいろな映画を観て、勉強をして、ドラマや小説を読み、もっと知識をつけて博識になっていければいいなっていう感じですかね。今をぬるく生きてしまうと、たぶん40歳のときにダサい俳優になってしまうと思うんです。なので、未来のための貯金を増やしている感じです。 ――将来のために蓄えている時期ということ。 野村:文化貯金です。お金の貯金ではなく(笑)。その年になって何も知らない人になるのは嫌だし、いろいろなことを知っている人の顔付きってあると思うんですよ。知れば顔つきが変わってくるはずだと思うので、そのときにカッコいい顔になれていればなと。なので海外もたくさん行くし、映画もいっぱい観たり、小説もたくさん読んだり、そういう勉強ですね。