外国人が見た戦国時代の日本、堺の人々が「地獄に行かない」ことよりも大切にした精神
日本のベニス「堺」とは
堺は15世紀に遣明船の発着港となるなど国際貿易で栄えた都市です。 戦国時代に活躍した鉄砲の生産によっても多くの富を築き上げたほか、茶の湯や連歌が花開くなど、経済・文化の両面で大きな発展を遂げました。 そんな堺では商人が力をもち、大名に支配されない自治都市が形成されました。 三方に濠を巡らせた環濠都市を作り上げることで外敵から身を守るなど軍事の面でも大きな特徴をもつ都市でもあったのです。 ポルトガル人宣教師ガスパル・ヴィレラは執政官が治めているという共通点から堺は「日本のベニスのようである」と記しています。 また、貿易によって栄えたという点でも堺とベニス(ヴェネツィア)は共通しています。
ヨーロッパの人々は今の日本をどう見ている?
では、現代を生きる外国人は日本をどのように見ているのでしょうか? 外務省が欧州5か国(英国、フランス、ドイツ、イタリア、ハンガリー)を対象に行った調査から日本のイメージを探ってみましょう(令和4年度)。 「あなたが、日本に対して抱いているイメージはどれですか。(複数回答可)」という質問に対しては「豊かな伝統と文化を持つ国」というイメージが60%と最も高く、次いで「経済力、技術力の高い国(52%)」「自然の美しい国(32%)」が続きます。 また、「日本に関してもっと知りたいと思う分野は次のうちどれですか。(複数回答可)」という問いに対しては「文化(伝統文化、ポップカルチャー、和食など含む)41%」が最も高い結果となっています。 なかでも和食、建築、生活様式や考え方などの分野にヨーロッパの人々の関心が集まっていることがわかっています。
日本の訪日外国人数は単月として過去最高を記録
JNTO(日本政府観光局)によれば、2024年6月推計値の訪日外客数は313万5600人と単月として過去最高を記録しました。 前年同月比では51.2%の増加となり、上半期ベースでは過去最高となる2019年を100万人以上上回る結果となっています。 なお、出国日本人数については93万200人となり、2023年比で32.3%の伸びとなりました。