ドローン大手DJIが電動ユニットとそれを搭載した電動アシスト自転車「Amflow PL」を発表
ドローン世界シェア7割のDJIが電動モビリティに進出
2024年7月3日、中国のドローン大手DJIは「Eurobike 2024」にて軽量・ハイパワーが特徴の電動バイクドライブシステム「Avinox Drive System」と、それを搭載した電動アシスト自転車の「Amflow PL」を公開した。 【写真】DJIのドローンと電動バイクドライブシステムを詳しく見る DJIは2006年創業の民生用ドローン会社。現在のドローンによる空撮のパイオニアとも言える企業で、持ち前の技術力を活かした高性能カメラドローンを比較的安価に提供しているため、現在では世界シェア7割を占めるまでに成長している。ちなみに4K・HDR動画対応のエントリーモデルであれば6万4900円からラインナップされている。 そんなDJIがドローンで培ったモーター制御やバッテリー管理技術を惜しみなく注ぎ込んで開発されたのが、今回発表された電動バイクドライブシステム「Avinox Drive System」と、それを搭載した電動アシスト自転車「Amflow PL」というわけである。
ドローン技術を活かした電動ドライブシステムを採用
「Avinox Drive System」のキーとなるのは、重量わずか2.52 kgで105Nmの優れたトルクを発揮するコンパクトな高トルクドライブユニットだ。この軽量かつパワフルなユニットにより、過酷な地形も走破するパワーをライダーに提供するという。 また、DJIのスマートアシストアルゴリズムを採用し、走行抵抗に基づいて継続的にアシスト走行を自動調整。アシスト力は4つのモード(自動、エコ、トレイル、ターボ)から選択でき、さらにブーストモードを有効にすると必要に応じてパワーを急上昇させることも可能だという。 バッテリーは600Whまたは800Whの2種類から選択可能で、いずれもロングサイクリングに十分な走行距離を確保している。とくに800Whバッテリーは、GaN急速充電技術を採用しているため、わずか1.5時間で0%から75%まで急速充電が可能となっているのも訴求ポイントと言えるだろう。 さらにインタラクティブハブとして機能する2インチOLEDフルカラー制御画面を装備。Avinoxアプリでスマートフォンに接続することにより、バイクのセキュリティ機能、データの記録と共有、アシストパラメーターの調整、リアルタイムのバイク状態チェックなど、さまざまなスマート機能にアクセスできるほか、Bluetooth対応のデュアル遠隔操作ユニットも搭載し、すっきりとしたハンドルバーを実現している。
Avinoxを搭載した電動アシストマウンテンバイクも登場
このAvinox電動バイクドライブシステムを搭載したオールラウンド型電動マウンテンバイク「Amflow PL」も同時に発表された。自転車本体と一体化されたDJI Avinox電動パワーアシストシステムは、19.2 kgの超軽量ボディに、定格出力250W(最大出力850W)という強力なパワーを発揮し、電動マウンテンバイクの走行体験に革新をもたらすという。 価格や日本での発売時期に関する情報はまだ公開されていないが、高性能でコスパに優れるドローンで業界を盛り上げてきたDJIが、電動モビリティでも市場のリーダーとなれるのか、にわかに注目が集まっている。