韓国、政治危機の中で経済対策 ウォン取引規制緩和など
Cynthia Kim Jihoon Lee [ソウル 2日 ロイター] - 韓国企画財政省は2日、金融市場の安定に向け海外投資資金の流入を促進し、内需を喚起する政策を発表した。 現在は株・債券などの証券取引に限定されている登録金融機関(RFI)によるウォン取引を貿易決済も可能とする。 企画財政省の高官は「RFIが実際の需要に対応し、事実上全ての分野で外国為替取引を行えるようになる」と述べた。 必要に応じて金融市場を安定させる緊急措置を発動し、海外の主要国と緊密に協力して不安定な動きを緩和するとした。 政治的混乱で韓国株とウォンは、昨年それぞれ10%、13%下落した。 政府は、2025年の成長率を1.8%と予想。24年の2.1%から鈍化し中央銀行が推定する潜在成長率2%を下回る。今年のインフレ率は1.8%と、中銀の目標2%を下回る見込み。 「25年は、経済成長、金融市場、人々の生活が、外的・内的にかつてないほど高い不確実性から大きな影響を受ける可能性がある」と同省は述べた。 今年前半に予算支出を前倒しし、規制緩和を加速する方針で、第1・四半期の経済状況を再評価した上で必要なら追加の景気支援措置を検討するとした。 今年の財政支出計画は、野党が支配する国会で削減されたため、エコノミストは政府が第1・四半期から補正予算を編成すると予想しているが、政府は2日、今のところ検討していない。