<電気自動車で日本一周> EVスーパーセブンが北海道に上陸
「EVスーパーセブン急速充電の旅」(日本EVクラブ主催)で、9月24日に東京・霞ヶ関を出発した手作り電気自動車が、29日の夜、八戸港からのフェリーで北海道苫小牧市に到着した。各地で急速充電と旅レポートを重ね、今までの急速充電回数は18回。走行距離はおよそ1000kmとなっている。 EVスーパーセブンは、英国製の人気スポーツカーであるスーパーセブン(ケータハム製)を、日本EVクラブ(代表:舘内端)と八戸市の自動車整備会社『東北自動車』が手作りで電気自動車に改造したもので、日本初の急速充電規格である「チャデモ」に対応している。 この旅を主催する日本EVクラブでは旅の特設サイトを開設。レポートドライバーの寄本好則氏が、毎日旅先での充電の様子や出会い、印象的な風景などを伝えるブログを更新している。
* * * 東京を出発後は、群馬県のみなかみ町、新潟県新潟市、山形県鶴岡市、秋田県秋田市、能代市、青森県の十和田湖や奥入瀬渓流を経由して、28日には八戸市への里帰りを果たしていたEVスーパーセブン。八戸から東京へはトラックに積んで運搬されたので、自力での「里帰り」を八戸の人たちがちょっと感動的に迎えてくれた。 EVスーパーセブンが搭載するリチウムイオン電池の容量は13.2kWhで、満充電からの航続距離はおよそ120km。市販EVと比べても決して長く走れるEVではないが、新潟県村上市から山形県鶴岡市まで80km以上にわたり急速充電器が設置されていない区間も、電池切れを起こすことなく走り抜けた。まずは、ひと安心である。
北海道では、苫小牧から札幌、小樽を経て、10月2日には函館から再び青森県(大間港)に戻る予定になっている。稚内の「道の駅」にも急速充電器が設置されているし、もっと北海道の大地を走り回りたいところだが、札幌から稚内までの区間には急速充電器が少なく、EVスーパーセブンが自力で走ることは不可能だ。日程的な問題もあり、北海道は入り口をかすめて駆け抜ける、感じになる。 旅はさらに三陸沿岸を南下して、10月14日には筑波サーキットで開催される「日本EVフェスティバル」に参加。太平洋側を通って関西、中国・四国、九州を経て屋久島まで走って折り返し、今度は日本海側を北上して東京に戻る計画だ。