新幹線停車駅から最も近い離島 過疎の危機に直面 “住民5人の小さな島” を「第2のふるさと」に 住民たちの新たな試み
2023年、島に移住した 尾身大輔 さん(32)です。広島市立大学で芸術を学んだあと、彫刻家として活動しています。今は島の活性化に取り組む公益財団法人に所属し、ここを創作拠点としています。 島に移住した彫刻家 尾身大輔 さん(32) 「自然が近い。生き物を制作していて、作りたいモチーフに会いやすい」 尾身さんは週に1度、船で買い物に出かけたり、地元の人から野菜を分けてもらったりしているそうですが、こんな意見もありました。 島に移住した彫刻家 尾身大輔 さん(32) 「ものを販売する場所があれば。自動販売機くらいはあってもいいかと」 ツアーに参加した家族たちは、島の魅力の一つ、山に向かいました。緑が生い茂る竹林は成長しすぎると、山を荒らしてしまうそうです。これを防ぐため、島で育った人などが今も定期的に切り倒し、景観を守っています。参加者も竹割りに挑戦しました。 広島市からツアーに参加(30代) 「(竹の)中は空洞だが、外が硬くて、かなり押さないと切れない」 「(島に)行く機会がないので、日頃と違う世界観」 旅の宿は、鈴木さんが、築90年の古民家をリノベーションして造りました。 末川徹 記者 「こちらは2023年にできた新しい施設ですが、実はサウナなんです。瀬戸内の景色をながめながら、じっくり温まることができます」 サウナの燃料は、さきほど伐採した竹です。島のあらゆるものを地域資源に活用しています。室内は65℃前後の低温なので、子どもと一緒に気軽に入れます。 広島市からツアーに参加(30代) 「ジワジワ来る。木のいい香りがする」 家族たちは、このほかも島の生活を肌で感じていました。 広島市からツアーに参加(30代) 「島での暮らしを聞く機会がなかったので、すごく興味深い。島でスイカの苗を植えたが、実がなるときに(子どもに)食べさせたい」 「島自体の魅力を感じた。可能性しかない。人を増やせる下地がある」 ガイドを務めた鈴木さんは、こうしたツアーが島を「第2のふるさと」と感じてもらうきっかけになればと話します。
ガイドを務めた 鈴木敏司 さん 「島に住むのは難しいが、人口や行き来する人が増えれば。応援してくれる人も増えているので、少しずつ浸透すればいい」 住民たった5人の小さな島。そこには、ふるさとを感じさせる温かさがありました。
中国放送
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