プロ10年目の蛭川隆が通算4アンダー首位タイ浮上「コース攻略が完璧だった」自画自賛で喜ぶ
<九州オープン>◇第3日◇15日◇◇大分市・大分カントリークラブ月形コース(7214ヤード、パー72)◇賞金総額1800万円(優勝300万円+協賛200万円)◇出場69人(アマ13人) プロ10年目の蛭川隆(27=フリー)が、第3日のベストスコア66で通算4アンダーとして、11位タイから首位タイに浮上した。「完璧だった」というショットを武器に6バーディー、ノーボギーの猛チャージで追い上げ、初優勝に王手をかけた。狩俣昇平(31=昇コンサルタント)は、2オーバーで耐えて首位を死守した。 ◇ ◇ ◇ 蛭川が会心のゴルフで首位に並んだ。「完璧だった。フェアウエーは1回しか外していない。ほとんどパーオンだった」とショットが絶好調だった。「ピンより上に打ったら苦しむのは分かっていた。手前にしかつけていない」。ピンポジションを把握し、パッティングもかみ合い、今季公式戦ベストの66をたたき出した。首位と8打差11位タイスタートから大幅ジャンプアップ。「コース攻略が完璧だった」と自画自賛で喜んだ。 前半から猛チャージで首位を追った。1番パー4で2メートルを難なく沈めて初バーディーを奪うと、勢いのまま4バーディー、ノーボギーターン。後半も安定のゴルフで、さらにスコアを2個伸ばした。 悔しさがバネだ。これまで、九州オープンは最終日最終組でラウンドした2回ともに3位。三度目の正直のチャンス到来に「3回目なので、また3位は嫌。勝ちたいのは勝ちたい」。九州サーキットなどが主戦場で、17年トヨタカップ優勝以来のタイトル奪取に燃えている。【菊川光一】 ○…狩俣が苦しみながら、通算4アンダーで首位を死守した。前半パッティングに苦戦して4ボギー、ノーバーディーの40で折り返した。だが後半、12番パー3のボギー直後の13番パー5でイーグルを決めて「吹っ切れて、気持ちが良くなった」という。14番パー4でチップインバーディーを奪うなどで、流れを引き戻して踏ん張った。 ○…東海大九州3年の遠藤崇真(20=皐月)は08年以来3人目のアマ優勝圏内から脱落した。最終組で首位と4打差2位からスタートしたが、パッティングなどに苦しんで1イーグル、1バーディー、1ダブルボギー、5ボギーの76。首位と6打差に開いた。それでも最終日へ「もったいないミスを減らし攻撃的なゴルフをしたい」。今年九州大学生王者の意地を見せる。