ナイツ塙の漫才協会映画に対抗!? 青芝フック、若井ぼんら関西演芸協会の「師匠」がイベント開催
昭和の上方演芸界全盛期を懐かしむイベント「甦(よみがえ)る、昭和演芸」が今月29日、大阪・心斎橋角座で開催される。12日、大阪・松竹芸能本社で、出演する関西演芸協会会長の落語家・桂福団治、青芝フック、若井ぼん、司会のシンデレラエキスプレスから渡辺裕薫が出席し、PR会見を開いた。 1960、70代に大人気だった道頓堀の「角座」を知るメンバーが、当時の楽屋の裏話などを語るトークを中心した公演。発起人の83歳の福団治は「(演芸界が)封建、徒弟制度で今ならパワハラになることもあったが、実体験として、いろんな思い出がある」と語り、「できればずっと継続してやりたい」とシリーズ化に意気込みを見せた。 横山ノックさん、上岡龍太郎さん(ともに故人)との「漫画トリオ」や漫才コンビ「フック・キック」で知られるフックは現在86歳。「『温故知新』の有意義な寄席になれば。故人の話よりも、当時の世相も話したい」と元気に語った。 若井はやとさん(故人)とのコンビで活躍したぼんは79歳。「当時の芸人の個性ある失敗談をオブラートに包んで話したい。反対に新しく聞けるのでは」とニヤリ。ほかにものまねの上純一(友情出演)、暁トリオが出演する。 司会進行は、3人に比べれば“若手”の渡辺は「芸の再現ではなく、当時のイズムを伝えるドキュメント的なものに」と公演の主旨を説明した。東京の漫才協会では、会長の「ナイツ」塙宣之が、数々の「師匠」を追ったドキュメント映画「漫才協会 THE MOVIE」を監督し、上映されている。「実は僕も15年前から映像として残すことを考えていたんですが…。塙君ってすごい」とリスペクトしたが、同様の姿勢で本公演に携わる。実際、塙会長と話をしたわけではないが「漫才協会との交流イベントもやってみたい」と東西の“師匠の集い”を思い描いた。
報知新聞社