深作組「ルル‐地霊・パンドラの箱‐」タイトルロールは大浦千佳、共演に市川蒼ら
深作健太が演出を手がける「ルル‐地霊・パンドラの箱‐」が、12月18日から22日まで東京のシアター・アルファ東京で上演される。 本作は、2021年からドイツ戯曲を上演してきた深作組の最新作。今回は“ドイツ・ヒロイン3部作”の第2弾として、フランク・ヴェデキント「ルル」を立ち上げる。「ルル」は、「地霊」「パンドラの箱」の2編からなる作品。作中では時代に翻弄されながら、男たちを破滅させてゆく娼婦ルルの愛と堕落が描かれる。 今回は翻訳・ドラマトゥルクを大川珠季が担当。出演者にはルル役の大浦千佳をはじめ、アルヴァ役の市川蒼、ゲシュヴィッツ役の七味まゆ味、シュヴァルツ役の葉山昴、ロドリーゴ役の小田龍哉、フーゲンベルグ役の小林風花、シェーン役の宮地大介、シゴルヒ役の萩野崇が名を連ねた。なお音楽・演奏を西川裕一が務める。 大浦は「深作さんに『わたしが、ルル役ですか?!』と何度も伺いました。それくらいに主人公ルルの人間性の掴めなさや、想像を絶するような環境を生きていくハイパーガールを、わたしが?!?!と何度も。有難いことではあるのですが、緊張と不安と少しの楽しみが交錯しています」と心境を明かしつつ、「深作さんをはじめ、信頼できる共演者やスタッフさんに支えてもらいながら、全力で取り組みたいと思っております」とコメント。 市川は「声優という職に就いてから初めての舞台ということで、台本に書かれているセリフひとつひとつが今までにない新鮮さを感じさせてくれています」と語り、深作は「今回は物語の背景を、1917年から1933年にナチスが台頭するまでの、二つの世界大戦の時代に読み替えて上演します。〈新たなる戦前〉といわれる現代。平和へのささやかな祈りが、少しでもこの残酷な世界に届きますよう。クリスマス前の、忘年会公演。ぜひ劇場へお出かけください」と観客にメッセージを送った。 チケットの一般販売は11月23日にスタート。なお一部公演ではトークショーが行われる。 ■ 大浦千佳コメント 深作さんに「わたしが、ルル役ですか?!」と何度も伺いました。それくらいに主人公ルルの人間性の掴めなさや、想像を絶するような環境を生きていくハイパーガールを、わたしが?!?!と何度も。有難いことではあるのですが、緊張と不安と少しの楽しみが交錯しています。日本では、オペラや名女優の方々で上演されている「ルル」。深作さんをはじめ、信頼できる共演者やスタッフさんに支えてもらいながら、全力で取り組みたいと思っております。深作版「ルル」きっと観たことのない演劇体験になると思います。 ■ 市川蒼コメント アルヴァ役を演じさせていただきます、市川蒼です。 声優という職に就いてから初めての舞台ということで、台本に書かれているセリフひとつひとつが今までにない新鮮さを感じさせてくれています。 魅了、翻弄、狂気、破滅。その中に光る純粋さ。ルルという女性と、その生涯に巻き込まれていく男たちをどうぞ劇場でお楽しみいただければと思います。 ■ 深作健太コメント あまり上演機会の少ないドイツ演劇を、大好きな仲間たちと一緒に。 そんな想いでスタートした深作組も、あっという間に8作品目。 ヴェデキント作「ルル-地霊・パンドラの箱-」をお送りします。 この作品は19世紀末の発表当時、何度も上演禁止となった〈問題作〉です。 のちに魔性の女、ファム・ファタールの代表として語られるようになるルル。 しかし現代の視点を持ち込むなら、裏町に立つ彼女は決して悪ではありません。 まるで鏡に映る虚像のように、刻々と姿を変えてゆく大役に、大好きな千佳ちゃんが挑みます。そして最も信頼する声優、蒼くんの初舞台。ようやく御一緒できる萩野さんや、宮地さんをはじめとする深作組レギュラー陣がガッチリ脇を固めます。 今回は物語の背景を、1917年から1933年にナチスが台頭するまでの、二つの世界大戦の時代に読み替えて上演します。 〈新たなる戦前〉といわれる現代。 平和へのささやかな祈りが、少しでもこの残酷な世界に届きますよう。 クリスマス前の、忘年会公演。ぜひ劇場へお出かけください。 ■ ルル‐地霊・パンドラの箱‐ 2024年12月18日(水)~2024年12月22日(日) 東京都 シアター・アルファ東京 □ スタッフ 作:フランク・ヴェデキント 翻訳・ドラマトゥルク:大川珠季 演出:深作健太 □ 出演 ルル:大浦千佳 アルヴァ:市川蒼 ゲシュヴィッツ:七味まゆ味 シュヴァルツ:葉山昴 ロドリーゴ:小田龍哉 フーゲンベルグ:小林風花 シェーン:宮地大介 シゴルヒ:萩野崇